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今シーズン僕が農業売上を激減させてしまった理由を省察しました。

農業について
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まず始めに、この記事は昨年比で売上が-100万円になった弱小農家の省察を書いています。

未来の自分への教訓として、自分のために書き残しています。

全ての農家に当てはまる売上減の法則ではなく、ただの一例にしかすぎません。

こういう農家もいるんだな、くらいに軽い気持ちで記事を読んでもらえればと思います。

ナス栽培5年目にして、昨年と比べて-売上が−100万円の悲劇

見出しにもある通り、ナス栽培5年目にして昨年と比べて約100万円売上を落としてしまいました。

当然利益もガタ落ち…軌道修正もうまくいかず、泣きそうでした。いや泣いてました。

哀愁漂うカラーコーン

過去にキャベツ農家をしていた時も同じくらいのマイナスはありましたが、その時は栽培はキャベツの価格が暴落しての外的要因が主でした。

今シーズンもナスの価格は低かったですが、言い訳にするほどの下落でもなかった。

つまり、今シーズンのナスの売上激減は相場以外にある!!!

この苦い経験はムダにしてはいけない…いや、来シーズンもこの調子なら100%潰れる……

こんな悲劇のシーズンが2度とないように、未来への自分の戒めとなるように。

売上が激減してしまった原因を深堀りしたいと思います。

売上激減の要因、それはたった1つだと言えるでしょう。

ズバリ!

より効率的に利益を上げようとしたこと」です!

売上激減の原因:より効率的に利益を上げようとしたこと

売上が激減した原因は、売上を器用に減らして利益を上げようとしたこと、だと思っています。

どういうことか例を挙げると、

売上1000万のA農家と売上500万のB農家。

この2つの農家の利益が同じ200万円であれば、経費が少ないB農家(500万-200万=経費は300万)の方が経費もリスクも少なくて効率的な農業経営と言えますよね?

僕もB農家を目指して、器用に売上を減らしつつ利益は残すことを5年目の今シーズンの目標にしていました。

しかし、これが大大大誤算~~!(ゴ〇になります風)

僕はまだ器用に売上を減らして利益を上げられるほどのステージに達していませんでした。

さらにこの原因を3つに分けて紹介します。

①作業工程の単純化に失敗した

1つ目は、作業工程の単純化に失敗したことです。

具体的には、ナスの手入れや収穫の時の葉っぱの切り方、ですね。

作業工程が複雑で多いほどパートさんが覚えて熟練するのが難しくなり、それが効率を落としているのは一般論としてはありがちな話です。

ナスの収穫や手入れをざっくり減らし覚えやすくして、パートさんの作業効率を上げよう!
ナスの手入れや葉っぱの切り方は完璧に確立されたマニュアルはないから、ナス男流を確立させよう!

と意気込んで、作業工程の見直しに取り掛かりました。

来シーズンに栽培面積やパートさんの人数がほぼ倍にする計画があり、作業工程の単純化は今シーズン取り組まないといけない課題でもあったのです。

その結果。作業工程は減って作業時間やパートさんの効率は確かに上がりましたが……

それがナスの樹勢には良くなかったのか、ナスの収量がガクンと落ちてしまいました。

右肩下がりの業績を指摘する上司

作業工程の単純化で利益を上げるのが目的なのに、作業工程の単純化自体が目的になってしまっていた、ということですね。

樹勢第一に考えないと、利益まで落とすことになって本末転倒もいいとこ!

ナス栽培の基本を、改めて痛感しました。

②自分の作業時間を減らし過ぎた

2つめは、自分の作業時間を減らし過ぎたことです。

ナス栽培5年目にもなると、ある程度の作業の仕方やシーズン全体の力の入れ具合などが分かるようになりますが……

  • 休みを多くすることで(見かけの)自分の時給換算を上げていこう!
  • 休みを多くするけど、利益は落とさずにできるはずだ!
  • 仕事をパートさんに任せていけば、面積が増える来シーズンにもつながる!
  • 農業を休んだ時間で、ブログでも書けばいい!

などと、自分が働く時間を減らしても利益が例年くらい出るだろうと考えました。

今振り返れば、自分の農業のレベルが上がったと壮大な勘違いをしていました。

バブル世代の人々のイラスト

パートさんに仕事を任せるにしても段階があって、そもそも昨年より仕事が遅れていたのに…
ブログにしても、まずは農業を頑張ってその思考の過程を振り返ることが目的だったはずなのに…

何を本業としているのか分からない、迷走した時期を過ごしてしまいました。

結局一番肝心な春の時期に収量を思うように出すことが出来ず、大きく売上を落とす原因になってしまいました。

株のイラスト「悲しむトレーダー」

1年前の自分に声を大にして言いたい!

適度な休みなど、お前にはまだ早い!
目の前の農業に集中して、一年間を生き残れるように努力しろ!

③減った人手を補充しなかった

3つ目は、昨シーズンから減った人手を今シーズン補充しなかったことです。

作業工程の単純化を進めていたこともあり、昨シーズン終わりに辞めたパートさんの人員分を募集していませんでした。

パートさんの人数が少なくても作業は回る、最小限の人員でも回せる!

と予定していましたが……

ナスの難敵である灰色カビ病が多発して作業が全く回らなくなりました。

ナスの難敵であるこの灰色カビ病は、カビの原因になる実についた花びらを取らないと減りませんが……

春の収穫ピークである3月だったこともあり、人手が足りなくて花びら取りが出来ず、余計に灰色カビ病を多発させて長引かせてしまいました!

その時に緊急でパート募集すればいいじゃない?と思われるかもしれませんが…

雇用は前もって計画的に募集しないと、条件が本当に合う人を採用できないんですよね…

慌てて採用しようとしても痛い目を見たことが過去に何度もありますし、緊急で採用したとしても作業を教える時間も余裕もありませんでした。

この3月の売上だけで昨年から-70万円!!!

独立するも赤字で頭が痛いフリーランス

対処しようとしてもうまくいかず、灰色カビも長引いて収量も持ち直せず、ハウスに行くやる気も起きず……

この時は、軽く鬱だったと思います。

まあ誰のせいにもできないなんて当たり前で、全ては自己責任なんですけどね!

より効率的に利益を上げようとして今シーズン行った、

「①作業の単純化、②自分の作業時間を減らす、③パートさんの雇用削減」。

これが大失敗したのは事実として受け止めて、来シーズンこそ巻き返さないと……

まとめ

今回は、

「今シーズンに農業売上が激減してしまった1つの原因」

を戒めとして晒しました!

農業売上が激減した原因

より効率的に利益を出そうとし過ぎた

①作業の単純化

②自分の作業時間を減らす

③パートさんの雇用の削減

ただし、この3つの手法自体が完全に悪手だったとは思いません

いずれも経営手法ではごく普通の手法だと思いますし、

今の自分がこの3つの手法で利益が上がるステージに達していなかったから失敗した、と考えています。

そして、

この3つの手法を悪手にしてしまった、真の原因は別にあると考えています!!!

えぴ子さん著小日向えぴこ🍣(@epico428)さん / Twitter

次回は、その真の原因に迫りますッ!!!

最後まで読んでいただきありがとうございました。