皆さん、農作物被害のこの事件は知っていますか!?
収穫前の作物を狙って、除草剤を使って作物をダメにしてしまう「除草剤テロ」
です。
そして先日、僕の地元でも「除草剤テロ」が起こってしまいました…
同じ農家としては怒りも覚えますし、もしかしたら自分もやられるのでは…という怖さも感じます。
ぜひ農家だけではなく、消費者の方にも広く知ってほしい事件です!
ということで、今回は
「除草剤テロに気をつけろ!」
という内容でナス農家のナス男が書いていきます。
除草剤テロとは
この記事は寺坂祐一さんの著書
「農家はつらいよ 年商1億までの奮闘記」
を読んで参考にして書いています。
農家の苦労や努力、年商1億円までの苦悩が描かれています。
ぜひ手に取って読んで見てください!
ここでいう「除草剤テロ」とは、雑草を枯らすために使う除草剤を育てている作物にかけてしまうことです。
もしくは、農家が気づかないうちに除草剤をタンクや管に混入するなどして作物をダメにしてしまう犯罪のことです!
丹精込めて作った作物に除草剤を…
おぞましい…想像するだけで吐き気がします!
実質被害額も相当なものになってしまいますが、
もっと恐ろしいのは、これを行った犯人は身近にいるということ!
- 自分のハウスの場所やタンクの位置、
- 人がいない時間帯
- どうすれば作物にダメージを与えられるか
自分の経営や行動を知っていないと、できない犯行なのは間違いありません!
僕は推測で犯人特定をするのは、当事者ではないですし嫌なのでしません。
ただし!
うらみやねたみを買っていたとしても、除草剤テロは決して許されません!
寺坂農園の除草剤テロ被害が自作自演であるわけがない理由
被害にあった寺坂農園さんは、北海道の直販で有名なメロン農家さんです。
被害にあった当時のその時のネットの反応の中には
「自作自演ではないか!?」
なんて心無い意見も散見されましたが、
同じ農家の立場からして、自作自演は100%あり得ません。
大きく理由は3つあります。
一つは、単純に割に合わなすぎるからです!
メロン6600玉、売上にして約1500万円。
この金額は、普通の規模の農家の一年の売上に相当します。
宣伝目的で1500万も賭けますか?
一年分の売上をドブに捨てたら、ほとんどの農家は一発で潰れます!
2つ目は、収穫間近の作物では経費や労力がかかりすぎていることです。
自作自演でダメにするのであれば、育て始める前の段階でやるでしょう。
だってダメにするのが目的なら、経費や労力をかける必要はありませんから。
農家の心情からして、収穫間近まで育てるのがどれだけ大変か…
手間ひまと経費をかけて、あと数日で収穫できる作物をダメにする必要はどう考えてもありません。
最後に3つめは、来年度以降続く風評被害です。
百歩譲って、短期で見れば宣伝効果は多少あるのかもしれませんが、
長期で見れば、確実にマイナスイメージになります。
農家でなくとも、少し考えれば誰でも分かることです。
は確実に大きくマイナスになるでしょう!
すでに有名な農家さんが、長期のマイナスイメージを抱えるメリットはどこにもありません!
(ちなみに、除草剤の効果はごく短期間でなくなり、来年度の作には全く関係ないです。)
事件やニュースに対して個人の意見を持つのは自由ですが、
意見を発信するのであれば、ちゃんと責任をもって発言しましょう!
匿名で好き勝手言うのはひどすぎ!
まとめ:もう性善説は通用しない
いかがでしたか?
今回は
「除草剤テロに気をつけろ!」
という内容で書きました。
ちなみに除草剤テロの対策としては、
- 防犯カメラやトレイルカメラの設置、
- カギの設置、
- 夜の見回り、
くらいしか思いつきません。
でもこれらは本来必要のない仕事、経費です!
なんで必要のない仕事や経費を増やさないといけないのか…
いつから人を信用できない世の中になってしまったのか…
そして、対人間用になぜカメラを買って警戒しなければいけないのか…
一農家として悲しいですし、人間不信になって気が狂いそうです…
そうはいっても、もしも自分が被害にあってしまったら農業存続の危機になってしまいます!
もう性善説は通用しない!自分の作物は自分で守るしかない!
皆さんも十分警戒して、作物や生活を防衛しましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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