こんにちは、ナス男です!
ブラック企業を一年で辞めたのち、今は愛知県でナス農家をしています!
今回は久松達央さんの
「キレイゴトぬきの農業論」
を改めて読んだので、参考になったことを紹介します!
農業に興味がある方、農業の見識を広めたい方はぜひ読んでください!
キレイゴトぬきの農業論
久松さんは有機農業をされていますが、慣行農法をされている農家さんでも参考になることがあります!
面白いのは、有機農業をされている筆者が、
有機農法を「目的」ではなく「手段」だと言い切っているところ!
- 農薬、
- 安全安心、
- おいしさ、
「有機農業の神話」にロジカルに切り込んでいます。
このほかにも小規模農家なりのゲリラ戦略(ニッチな販売戦略)など、慣行農法の農家さんでも参考になることがあります。
この記事では全ては書けませんので、詳しくは本を買って読んでみてください!
農業を成功させるコツ~手持ちの武器で戦う~
慣行農法でナスを栽培している僕が最も共感したことが、
「手持ちの武器で戦う」ということです。
久松さんは「手持ちの武器で戦う」ことの重要性をこの本で主張しています。
と、ないものを数えだしてもキリがありません!
一つ山を越えるとすぐに次の山が見えるように、満足することはできないんです。
自分よりたくさん持っている農家さんは、山ほどいますからね。
「準備万端になる日」なんて、二度と来ません。
最低限の現金、農地、栽培技術はもちろん必要ですが。
農業は誰でもカンペキにできないものなんで、まずは走り出してから考えましょう!
失敗しながら覚えていけばいいんです!恥ずかしいことでもなんでもないんで。
失敗に関する詳しい記事はこちら。
本書で手持ちの武器で戦う重要性を感じた部分があります。
それが、女性の農業研修生の受け入れの部分です。
どうしても農業は力仕事や機械仕事が多く、男性の仕事だといまだに見られています。
女性は男性より体力や筋力はないので、不利なのはまちがいないんですが、
それでも工夫すればできないことはありません!
力の弱い人でも使える機械の導入や、作業のコツをうまく言葉にする工夫で補うことができるんです。
誰でもできる、分かりやすく説明できる作業にすることで、雇用や経営にも役に立ちます。
ちなみに久松農園さんは「女性の農場長」がいらっしゃるそうです!
できない理由を考えず、どうやったらできるかを考えた方が視野が広がって成長が加速するといういい例ですよね!
慣行農法への応用
僕の経験論も交えて言わせてもらうと、手持ちの武器を数えると、
日々の過ごし方も違ってきます。
- 自分の強みは何か考える
- 作業に工夫が生まれる
- 今やるべきことが見えてくる
というように、行動にもプラスの影響が出てきます。
僕も露地野菜農家からハウスナス農家に作物転換する時、同じように悩んでいました。
僕の地域では農業が盛んで、農地が空いてなくてこれ以上増やせない状況でした。
露地野菜農家は、農地がなければ売上は頭打ちになります。
それでも限られた農地で売上を上げていくにはどうしたらいいか。
と考えるきっかけになりました。
色々な作物を見て回って、時には働かせてもらって。
その中で、ハウスナス栽培と今の師匠と出会いました。
施設野菜は全くの未知の世界でしたが、技術を得るために必死になれました。
ないものばかり数えていて、嘆いているばかりではハウスナス栽培には出会わなかったでしょう。
まとめ:カンペキには農業は進まない
いかがでしたか?
今回は
「キレイゴトぬきの農業論」
を紹介しました。
新規就農者の方は、ゼロから農業を始めるので何も揃ってない所からのスタートです。
- お金もない、
- 栽培技術もない、
- 農地もない
はっきり言って、ないものだらけです。
ただ、ないものばかりを数えても何も状況は良くなりません。
バイタリティーは溢れているわけですから、まずは栽培技術を研修で学んだり資金を貯めたりはできます。
少しずつでも前に進んでいけば、技術もついて、農地も集まって、資金も借りれるようになります。
やがて経営もうまく回りだして、大きな規模で農業が出来るようになります。
僕もまだまだペーペーの弱小ナス農家なんですが、
常に「手持ちの武器で戦う」ことを改めて意識して、農業に取り組んでいこうと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。