脱サラして、新規就農を目指す!
生産性の高い農業を目指したい!
こう考えている方は必読の本があります。
今回は
「最強の農起業!~農業で生産性を上げる考え方~」
を読んで参考になったことを、農家の僕ナス男が紹介します!
新規就農を考えている方生産性の高い農業を目指している方はもちろん、慣行栽培をしている方も学びが多い本です!
ぜひ読んでみてください。
最強の農起業!
最強の農起業の著者の畔柳茂樹さんは、脱サラして新規就農し、ブルーベリーの観光農園である「ブルーベリーファームおかざき」を立ち上げました。
オープン当初から話題となり、昨今のブルーベリー狩りブームの火付け役になった有名な農園です。
この記事で本の内容全てを書くことはできませんので、少しでも興味が湧いたら、ぜひチェックしてみてください!
生産性の高い農業の追求
本書では、生産性の高い農業を追求することが重要だと繰り返し書かれています。
ざっくり言うと、「いかに少ない労働時間で稼ぐか」ということです。
畔柳さんは、ブルーベリーの作業は年1360時間しかしていないそうです!
一日8時間仕事をする計算なら170日!年間休日は195日!
超絶ホワイト!
実際には夏のシーズンは、週6日一日15時間モーレツに働くそうですが、
冬は週2、3日仕事をすれば済むそうです!
このメリハリのついた、ゆとりのある働き方ができる理由として、
- 収穫自体をお客様にしてもらう観光農園のシステムであること
- 水やりや追肥を機械化自動化していること
- 防草シートを敷いて除草作業を省くこと
を挙げられています。
これらを取り入れて、自分やパートさんの総労働時間を3410時間も削減することに成功したそうです。
作物や出荷形態は違えど、とんでもない労働改善ですよね!?
生産性の意識が薄い農業の現実
農業の世界では、その作物が儲かるかどうかは反収(1000㎡当たりの収益)を基準に判断する場合が多いです。
しかし、反収が良くて儲かると言われている作物でも、
時給換算すれば最低自給を割ることも珍しくありません。
ICTの活用や大型機械の導入などで、昔より労働時間は改善しているはずですが、
まだまだ目一杯休みなく働くのが前提になっていることも多いと思います。
生産性の追求という、企業では当たり前のことが、農業ではイマイチ浸透していないのが現実。
しかし考えようによっては、そこにこそ伸びしろがあるとも言えるのではないでしょうか。
まずは労働時間を記録する
こんなの観光農園しかできないことじゃん!
この筆者が頭がいいからできるわけで、全ての農家に当てはまるわけない!
と思われた方!
それは違います。
この生産性を上げる考えは、ブルーベリー農園だけではなく、一般野菜の慣行栽培でも活用できます。
売上の上げ方は各作物によって違うので一概に言えませんが…
労働時間の削減に関してはどの作物でも可能でしょう!
そのための第一歩としては、自分の働いている時間を記録することです!
- どの作業工程が時間がかかっているのか
- 何月に労働時間が集中しているか
頭の中で何となく分かっている…だけではなく、数値化してみましょう!
エクセルに日々の労働時間を打ち込むでもよし、農業日記に記録していくでもよし!
労働時間を記録することは高額な機械がなくとも、複雑な経営指標を計算せずともできるんです。
労働時間の内訳が把握できれば、労働時間のボトルネック(規模拡大や売上アップを妨げている要因)が分かります。
- 機械化がいいのか
- 短期パートを雇用するのか
- 作業工程自体を見直すのか
ボトルネックが分かれば、それを取り除くアイディアは生まれ、的確な判断が出来るでしょう。
慣行栽培での応用(施設ナスの場合)
僕がしている施設ナス栽培の場合、1年の労働時間のボトルネックは苗の定植と次期作のための片付けです。
ということで、この2つの作業のボトルネックを取り除くために、短期パートさんを雇って一気に取り掛かっています!
たしかに人件費はかさみますが…
収穫日数と収量は増え、その分で経費をカバーできておつりが来ます!
体力的にも精神的にも楽ですしね!
自分一人では途方もなく時間と体力が要るので、この短期雇用のやり方は間違っていないと感じています。
まとめ:生産性の高い農業を追求しよう!
いかがでしたか?
今回は
「最強の農起業!~農業の生産性を上げる考え方~」
をテーマに書きました。
こうしておカネや生産性について語ると、どうしても
「農業は儲けちゃいけない!毎日目一杯働いて清貧でないといけない!」
という考えの方もいて、意見の違いに苦しむこともあります。
僕も農業観で意見の対立に苦しみました…
でもぶっちゃけ…
儲からなければ、農業なんて誰もやりたがりません!
農業よりコスパが高くて、リスクが低い職業なんてたくさんありますからね…
儲かる農業にしていくことは、大げさではなく未来の就農者の確保のためでもあります。
これから就農される方には、ぜひ生産性の高い農業を追求していただきたいと思いますし、
そのために「最強の農起業」は参考になるはずです。
僕も生産性を追求して、明日からもナス栽培頑張りナス🍆
最後まで読んでいただきありがとうございました。