「農家っておいしい野菜が毎日食べられて最高じゃん!」
「農業やりたくてもできない人もいるし。農家に生まれていいよね~。」
![いろいろな果物農家の家族のイラスト](https://2.bp.blogspot.com/-RZlzWA8x7wQ/WxzOQyAKuHI/AAAAAAABMrg/4vVs7pfbzNI4fo7Qt1sDWe74ztCy7EtXwCLcBGAs/s180-c/thumbnail_fruit_nouka.jpg)
これから農業を志す方や新規就農の方は、農家に生まれた人に対してこういうイメージがあると思います。
農家をやるのであれば、実家が農家なのが有利なのは否定はしません。
正直人生を懸けなくても、親の農業に乗っかるだけで生きてはいけますからね。
でも、その分苦労や小さい時のコンプレックスがあるんです!
今回は
「農家のせがれはつらいよ。農家に生まれて嫌だったこと」
というテーマで、農家の長男である私ナス男がお話しします。
子どもの頃、農家に生まれて嫌だったこと。
僕は農家の長男(じいさんばあさんが農家、親はサラリーマン)で、
今はハウスを建てて独立という形で農業をしています。
![温室のイラスト(丸屋根型)](http://2.bp.blogspot.com/-DoukwmAZwGc/VJF-qgDIupI/AAAAAAAAptc/i8o6JNqjhyI/s180-c/nouka_greenhouse_vinylhouse.png)
農業で生きていくと覚悟を決めている今でこそ、農家で生まれたのも悪くなかったなあと思いますが、
これまでの人生の中では、農家の長男であることを恨んだりしました。
この際だから、子どもの頃実家が農家で嫌だったことを3つ、正直に話します!
1、軽トラで送り迎え
最初に思いついたのが、
「学校や塾の送り迎えが軽トラだったこと」
です。
![軽トラックのイラスト(幌付き)](https://4.bp.blogspot.com/-Zysq5L0NiV0/Wc8fY02tzRI/AAAAAAABHFU/hOsprjDXrK0FLG8QzJxX2gGe9-_NPIN5ACLcBGAs/s180-c/car_kei_truck_horo.png)
送り迎えしてもらってる立場なので、何も言えなかったんですが、
軽トラで来られるのはやっぱり嫌でした。
だって、恥ずかしいですよね。
荷台にスコップとか野菜を積んである、汚れた軽トラで来られるの?
「みんなは普通の車で迎えに来てもらっている中、なんでうちだけ作業車なんだろう…」
子ども心ではみんなに見られるのが嫌で、わざと少し離れたところで停めてもらってました。
2、お返し、手土産が野菜だったこと
忘れもしない、高校の部活の合宿の打ち上げの時でした。
その打ち上げは、保護者の方もねぎらいに来るのが常習だったみたいです。
仲間の親はその打ち上げにジュースやお菓子など定番の差し入れを持ってきていたんですが、
うちの親は菓子折りではく、家庭菜園のスイカ2玉を持って来たんです!
![水で冷やしているスイカのイラスト](http://2.bp.blogspot.com/-GoKC10SEjOs/UaVVB4L9WoI/AAAAAAAAT-g/3Gf5Atn3ZBg/s180-c/fruit_hiyashisuika.png)
ざわつく打ち上げ会…
そのあと切り分けて、みんなおいしいと言って食べてくれたんですが、
内心僕はすごく嫌でした。
なんで無難に菓子折りじゃないんだよ!普通でよかったのに…
今はスイカの値段や価値を知っているので、すごいものを差し入れたなとは思いますが、
普通のものを持ってきて、みんなに合わせてほしかったんですね。
3、儲かってない現実
なぜこんなに農家の長男が嫌だったんだろうか。
一番根本的に嫌だったのは、うちの農業が余裕もなく儲かってなかったからです。
たくさん稼いでいて、生き生きと働いていて、楽しそうなら農家に対するマイナスの感情はなかったでしょう。
![野菜農家のイラスト(農業)](https://1.bp.blogspot.com/-LktLouo8utY/XRtksKINQ2I/AAAAAAABTdc/_b_g78fr1Uk_UnNtSzpy3RWdFAXLY4e8wCLcBGAs/s180-c/nouka_man_hatake.png)
すぐに継ぎたい気持ちも出たかもしれません。
ただ、現実は違いました。
休みなく働くじいさんばあさん。
だけど儲かっている感じはなく、節制した暮らしぶり。
たまの休みに手伝っても単純作業の連続。
近所の農家と世間話を始めれば、「儲からんなあ…」と嘆くお決まりのパターン。
とても小さな子どもには魅力的に映りませんでした。
将来の職業に関しては何も言われてこなかったんですが、
農家の長男である以上、将来的には畑の所有者になるのは定めみたいなものです。
サラリーマンを経たとしても、遠い将来には農家になるというレールが出来上がっているような。
そのレールの先にある自分の未来が、今のじいさんばあさんだとしたら。
![想像している人のイラスト(男性)](https://4.bp.blogspot.com/-0pySHudh9OY/VMIvIn6zDGI/AAAAAAAAq4M/v-imllVrsxE/s180-c/pose_souzou_man.png)
年を取っても休まずに働いて、儲からんと嘆いて年を取っていくのか…
そう考えると恐ろしくなって。
意地でも農家は継ぐもんか!
とわざと全く別業種の就職を意識して就職しました。
(結果的にブラック企業に入ってしまい、一年で辞めることになったのですが…)
まとめ:農家に生まれた宿命
いかがでしたか?
今回は
「農家のせがれはつらいよ。農家に生まれて嫌だったこと」
というテーマでお話ししました。
今思えば贅沢な悩みではあるんですが、子ども心では嫌なことの方が多かったんです。
農家の長男であることに引け目を感じていた僕としては、
とにかく「サラリーマン家庭の普通」を求めていたんです。
農家でよかったことももちろんあると思いますが、パッと記事になるほどのことは思いつきませんでした(笑)
もし自分が結婚して子どもが生まれたら…
![子連れ出勤のイラスト(男性)](https://1.bp.blogspot.com/-RDOlkklGGBI/XFPNTAwUclI/AAAAAAABRV4/tVtScJ6YzcgfO_AC99SPgeXz5jFGUoD5gCLcBGAs/s180-c/ikuji_kodure_syukkin_businessman.png)
やっぱり農家で嫌だったなんて思いはしてほしくないし、そうならないような農業経営をしないといけません。
目指すのは「確実に利益を出し続ける、伸ばし続ける農業」です。
いつか守るべきものが出来た時のために、いい農業ができているか。
今できることを積み重ねていくしかない!
まあ、彼女もいないし、結婚の予定もないんですけどね!!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。