「脱サラして新規就農するぞ!サラリーマンはもう嫌だ!」
「サラリーマンと農家、何が違うの?」
こんな感じで、農業に対して興味を持ち始めた方のために今回は
「農家は楽して稼げる!?サラリーマンと農家の比較!」
というテーマについて、農家をしている僕ナス男が解説します!
新規就農者の方、農業に興味のある方はぜひ読んでください!
農家とサラリーマンの比較
僕はブラック企業で心身ともに疲弊して、サラリーマンを一年で辞めました。
なので、一応サラリーマンと農家の両方を経験しています。
そんな僕が思う、農家とサラリーマンの比較をしていきます。
今回比較するのは、
- 勤務体系
- 給与
- ノルマ
- 競争
この4つです!早速見ていきましょう!
サラリーマンと農家の比較①:勤務体系
まずは、サラリーマンと農家の勤務体系の違いを見ていきます。
サラリーマンの場合、一日8時間労働(+残業)が基本です。
定時から8時間というのが、会社に決められていることが特徴でしょう。
一方農家の場合は…
個人事業主なので、始業時間や就業時間、残業するかどうかも全て自分で決めます!
もちろん、農家によって勤務体系は様々です。
- 作物や規模
- 販路や出荷方法
- 個々の農家の事情や経営方針
全く同じ農家はないので、働き方も農家それぞれ。
年中一定の仕事がある農家さんもいれば、農閑期が1,2か月もあるという農家さんもいます!
そして、いつ休むかも自由!
用事があったり、疲れていたりする日は上司の許可なく休みにできます。
時間の融通が利くのが、農家の一番のメリットです!
サラリーマンと農家の比較②:給与体系
次に比較するのは、給与体系です。
全国のサラリーマンの平均給与は約440万だと言われています。
サラリーマンの場合、毎月の給与+ボーナスという体系です。
安定した収入を得られることは、サラリーマンの特権ですね!
しかし、農家は違います!
結果が全て!
災害や価格暴落などがあったら、自分の給与にモロに響きます!
給与ゼロ、ひどい時にはマイナスにもなります!
個人事業主なので、当たり前と言えば当たり前ですけど…
やはり、給与などの安定感ではサラリーマンには勝てません。
「いやいや、そんなこと言ったって、儲かるときは儲かるでしょ!」
と思われるかもしれません。
たしかに農業は個人事業主なので、儲かっている農家さんは中にはいますが…
そういう農家さんはほんの一握りなのが現実です。
上司からミスについて厳しく責められるということはないですが、やはり一つのミスが自分の給与に響いてくるというのは相当なプレッシャーになります!
新規就農者の所得は低い
新規就農者の所得に関して、具体的な数字を見ていきましょう。
「平成28年度の新規就農者の就農実態調査」を参照すると、
新規就農者の平均農業所得は109万円で、「おおむね農業所得で生計が成り立っている」と回答している就農者の方の割合は、 24.5%しかいません。
新規参入者の4分の1程しか生計費をカバーできる農業所得を得られていないのが現状です。
あくまでも平均値であり、就農1年目から飛びぬけて稼げる可能性もゼロではありません。
しかし新規就農者の場合、機械や設備投資の借金がどうしても残っています。
設備投資費が農業経営の大きなボトルネックです。
最初から元のサラリーマンの収入と同水準を期待するのは難しいのが現状でしょう。
ノルマ
サラリーマンである以上、どの会社にもノルマ(売上や目標)はあるでしょう!
ノルマ達成のために、体力や精神、靴底をすり減らして働くのがサラリーマンの働き方です。
「農家はノルマなんてないでしょ!?気楽でいいなあ!…」
と思われているかもしれませんが、
農業だってノルマは普通にあります。
例えば、
- 天候不順のシーズンだとしても、上手く栽培できるか
- 野菜の価格が安くても、家族が生活できるだけの利益は出るか
- 出荷先との契約は守れるか
などなど。
個人事業主なだけに、そのプレッシャーや責任を自分が背負うので、様々なプレッシャーで心を病む人もいます!
特に新規就農の場合、融資を受けてのスタートの方が多いでしょう。
その場合、(仮にJA出荷であれば、)部会平均の売上や収量を目指していてはダメです!
借金がある分、他の農家さんより売上を上げていないと利益は残りません!
競争がない?
サラリーマンの場合、競争に常にさらされています。
- 会社内での業績や出世競争
- ライバル社とのシェア競争
など、
会社の存続のためには、利益を追求し続けなければならないので、競争は宿命と言っていいでしょう。
じゃあ農業ではどうかというと、
一見競争はないように見えますが、農業でもバリバリ競争はあります!
例えばスーパーや産直の野菜のコーナーでは、同じ棚に並んでいる野菜の生産者との競争が毎日あります!
- 野菜の品質
- 価格や見た目
- 外国産との比較
など、消費者の方に選ばれるためには競争を勝ち抜くしかありません!
そして、JA出荷だとしても競争は存在します。
農家は直接関わっていないだけで、産地間のシェア価格競争は常にあります!
ライバル産地や新しい産地の台頭に負けないように、常に高品質の野菜を安定出荷し続けなければいけません!
高品質の安定出荷ができなければ、同じ部会内の他の農家さんにも迷惑がかかりますからね!
まとめ:農業は楽ではない!
サラリーマンと農家の比較をまとめると、こんな感じです。
つまり、
「農業も楽ではないし厳しいよ!」
ということです。
それでも、農業をどうしてもやりたいのであればやるべきです!
人生一度キリ!好きなことで生きていく人生も悪くないです!
これからも就農に関しての記事を書いていきますので、参考にしてもらえると嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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