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親元就農のデメリット。親元就農でも将来安泰ではない!

農業について
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親元就農って有利だよな!将来安泰でしょ!

新規就農者と比べたら、苦労なんてしないでしょ!

うつ伏せで寝る人のイラスト(男性)

今回の記事は、このような質問に回答するので、

「親元就農のデメリット。親元就農も将来安泰ではない!」

というテーマで書いていきます。

新規就農者の方、農業に興味のある方。親元就農を考えている方。

ぜひ読んでください。

記事から分かること

新規就農と親元就農について

親元就農のデメリット

親元就農では決断力が増えにくい

新規就農と親元就農

まずは、新規就農と親元就農の言葉の一般的な定義について説明しましょう。

新規就農…農地や伝手がない人が全くの一から農業を始めること。

親元就農…一般的に家族や親戚などが農業をしており、その経営体に従業員として入ること。

ちなみに僕は、今はナス栽培を独立して始めていますが、就農当初はじいさんばあさんが露地野菜や米を手伝っていました。

つまり、僕は親元就農です。

新規就農と親元就農、どっちがいいの?

新規就農と親元就農。

農業を始める時は、だいたいこの2パターンです。

どちらの方が得かと言われれば…

圧倒的に親元就農の方が最初は有利でしょう!

親元就農では、農業で利益を上げる流れが就農当初からすでにできています。

  • 農地
  • 農業機械設備
  • 栽培技術
  • 販路
  • 人手

農業に必要なものがだいたい揃っている状態からのスタートですから。

RPGゲームをある程度強いアイテムや装備を持った状態で、新しく始めるようなものです。

新規就農者にとって、親元就農できる人は羨ましく感じるのではないでしょうか。

悔しくてハンカチを噛む人のイラスト(女性)

しかし、親元就農でもデメリットはあります。

「必要なものが揃っているのにデメリット!?」

と思われるかもしれませんが、そのデメリットを紹介します。

親元就農のデメリット①:農業経営を変えにくい

親元就農の最大のデメリットは、「農業経営を変えにくいこと」です。

農業は開業(就農)してからも生き残りやすい産業ではありますが、それでも栽培方法ややり方を変えずに生き残れる保証はどこにもありません。

  • 毎年変わる気象条件
  • 販路や契約の状況
  • 予測できない災害
  • 消費者の嗜好の変化
  • 競合農家、産地の勃興

農業に影響が出そうな要因は、たくさんありすぎて何度も書いていますが書ききれません。

今は親が築いた農業とノウハウで稼げるからといっても、この先も稼ぎ続けられるという保証はどこにもありません。

自分が率先して、農業経営を変えなければいけない時は必ず来ます。

戦略・策略のイラスト(女性)

コロナ禍を経験してしまった今、来年すらどうなるかなんて誰も分かりませんからね。

つまり、親元就農したとしても将来安泰ではありません。

というか、一生安泰な農家なんてありません。

いざ農業経営を変えなければいけないタイミングが来た時に、親元就農は苦労します。

なぜか。

農業で利益を上げるために必要なものが揃いすぎてしまっているからです。

親が長い年月試行錯誤技術を変えられるか?

作物を変えたとしても、うまく利益が出るのか?

何百万何全万と投資した今の農業を変えられるか?

ある程度出来上がった農業の流れやノウハウを変える、一新するのはとても難しいんです!

先に挙げた親元就農の有利さが仇となって、いざという時の決断力を鈍らせています。

親元就農のデメリット②決断に対しての経験値が少ない

新規就農と親元就農では、決断に対しての経験値がどうしても違います。

新規就農者の場合、当然一年目から全て自分の力で利益を出さないといけません。

最初に作物や販路も全て自分で決め、その先も何度も重要な経営判断を迫られます。

将来設計をする人のイラスト(女性)

たとえ小さくても一国一城の主なので、判断ミスしたらその分自分の給料は減ります。

常にひりつくようなプレッシャーの中で経営判断しなければいけない新規就農では、自然と決断に対しての経験値は増えるでしょう。

親元就農の場合はどうかというと、

新規就農のようにいきなり経営判断をする立場に置かれることはないので、決断に対しての経験値は増えにくいはずです。

どんなにモチベーション高く勉強したとしても、いざという時の農業経営の決断力は新規就農者の方があるでしょう。

全体的な成長速度は、親元就農者より新規就農者の方が圧倒的に早いと思います。

親元就農の使命

「農業で利益を出し続ける7つのルール」という本があります。

農業を始める時に読んでおいて損はない本ですので、ぜひ読んで見てください。

詳しい記事はこちらから。

この本には、

子どもに農業を継がせたいと思われるのが最大のマーケティング

だと書かれていて、僕もその通りだと思います。

自分の子どもに農業をやりたいと思わせることが親の使命。

ならば親元就農の最大の使命は、

「親が健在の間に親の農業を超えて、親に引導を渡すこと」

なのかもしれません。

そして、子どもにも農業をやりたいと思わせるような努力をして引き継いでいく。

稼げて楽しそうな親の姿を見ていないと、子どもは農業を好きにはならないですからね。

まとめ

今回は

「親元就農のデメリット。親元就農でも将来安泰ではない!」

新規就農と親元就農を比べれば、最初は親元就農が有利なのは間違いないです。

しかし、

「親元就農なら、将来も安泰か?」

と言われれば、違います。

強かった恐竜が絶滅したように、未来永劫存続する企業がないように、将来安泰な農家なんてありません。

いざ農業経営を変えなければいけない時に、正しい決断できるかが代々農業を引き継いでいくポイントでしょう。

偉そうに言ってますが、僕は親元就農当初は甘えまくりのダメダメ人間でした。

  • 自分の代わりは最初からいるし、
  • 失敗しても給料は減らないし、
  • 勉強しても自分が決めるわけじゃないから意味ないし、

という感じで、はっきり言って農業をなめてました…

鼻くそをほじる人のイラスト

ナス栽培を始めている今でこそ毎日危機感を持ちながら、いざという時の決断力をつけようと勉強しているところです。

生き残るには変化していかないといけない!

改めて自分にそう言い聞かせて、明日からもナス栽培勘張りナス🍆

最後まで読んでいただきありがとうございました!