こんにちは、ナス男です。
ブラック企業を一年で辞めて、今は愛知県でナス農家をしています。
今回はナスの手入れを紹介します。
収穫、花びら取りと紹介してきましたが、手入れも重要なナスの仕事。
むしろ一番大事かもしれません!
ナスの手入れ
午前中はだいたい収穫に追われているので。ナスの手入れは基本的には午後からやることが多いです。
ナスは苗を植えれば、勝手にナスが実ってじゃんじゃんナスが収穫できる!…
わけではありません!
そうなれば儲かるのですが、実際そう都合よくはなりません。
ナスの木は余分な芽がたくさん生えるので、それを摘む作業が必要です。
こんな感じを…
ナスの実の上に生える芽を摘みます。これが主なナスの手入れです。
なぜ手入れが必要かというと、
- 光合成エネルギーのムダが少なくなる。
- 余分な芽を摘むとナスの木が見やすくなって、作業しやすくなる。
- 病害虫の発見がしやすくなる
大きくこの3つの理由があります。順番に解説していきます。
1、光合成エネルギーのムダが少なくなる。
ナスに限らず、植物は太陽の光で光合成します。
そして光合成で作られたエネルギーによって、
- 葉っぱ
- 枝
- 実
が成長するわけです。
だけど余分な芽を摘まないと、せっかく作られたエネルギーが分散して成長の効率が悪くなります。
ナスは全ての芽から花ができて実になることはありません。
なので余分な芽を摘んで、確実になるであろう花や実に光合成エネルギーを集中させる必要があるのです。
2、見やすくなって作業効率が上がる。
余分な芽を摘まないと、その余分な芽は大きくなり、他の花芽や実を覆い隠します。
他の花芽や実が見にくくなると、収穫や花びら取りの作業効率が落ちます。
覆い隠している芽や葉っぱを避けて見ないと見落としてしまうからです。
1秒にも満たないかもしれないですが、それが積み重なると相当なロスです!
慣れている僕が全ての作業をするならまだしも、慣れてないパートさんだと余計に作業効率が落ちてしまいます。
パートさんに効率良く働いてもらうためには、とにかく手入れは遅れないようにしないといけません。
3、病害虫の初期発見がしやすくなる
手入れは、病害虫の対策にもなります。
①しっかり手入れをして日当たりや風通しを良くしてあげることで、灰色カビ病などの病気も蔓延しにくくなる
②余分な芽や葉っぱをなくして見やすくすることで、病害虫を初期に発見できる。
手入れが遅れているハウスほど、病害虫も出やすい環境になっていると言えるでしょう。
ただし手入れ自体に防除効果はありませんので、どうしても病害虫が出てしまったら防除しないといけません。
防除のポイントは、病害虫はとにかく初期発見すること!
もし大発生してしまったら…何十万と売上が吹っ飛びます!
初期発見する確率を高めるために、手入れは遅れることは許されません。
ナスの手入れは大変!
ナスは自分の頭の上にもひざ下にも手入れしないといけない芽があるので、しゃがんで立っての繰り返しです。
つまり、ほぼスクワットです!
約2000本のナスを植えている僕のハウスを一周手入れするためには、2000回はスクワットのような動きをしないといけません!
僕はまだナス栽培を始めて3年目ですが、すでに足腰に違和感があります(笑)
何十年もナス農家をされている先輩方、本当に尊敬します!
特に2月以降になり、日射量が増えて暖かくなると、ナスの生長は一気に速まります。
そうなると一気に余分な芽が増えるので、手入れはどんどん遅れるのですが…
ナスは生長を人間の都合に合わせてくれませんので、気合と根性で乗り切るしかないです!
とにかく地味で体力勝負なナスの手入れですが、たくさんナスを収穫しようと思ったら、手入れは絶対必要です!!!
己の限界に気づいたつもりかい?
かすり傷さえもないまま終わりそう
B’z Ultra soul
大好きなB’zさんの「Ultra soul」の歌詞を口ずさみながら乗り切っています。
まとめ:とにかくナスの手入れは大事!
いかがでしたか?
今回は
「ナスの手入れ」
について解説しました。
ナスの手入れは、とにかく大事で遅れてはいけません!
ナスを栽培し始めて一年目の時、先輩ナス農家さんに
「ナスの収量は、手入れで決まるぞ。」
と言われましたが、本当にこの言葉通りです。
ナスの手入れは収量に直結するので、注力すべき本質的な仕事なんだと、初心者ながら感じています。
ただ、ぶっちゃけ手入れをサボってもある程度ナスは採れます。
しかし、パートさんの効率や病気の発生、収量アップを考えたら妥協はできません!
僕なんかまだまだ初心者ですので、手入れくらいは誰にも負けないくらいやらないと!
ナスの技術革新みたいなのが起きて、AIでほとんどの作業が終わるみたいな未来が来ても、おそらく手入れは一生人間の手でやってくんだろうなと思います。
僕がやらないと誰も手入れはしてくれませんし、ナスは生長を止めてはくれません。
さて。
明日からも手入れ、頑張りナスかね🍆
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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