今回の記事のテーマは、
「農家は休めない?」
というテーマです。
‘‘農家は休まず働いてナンボだ!‘‘
という慣習を、実際に農業で生計を立てている私ナス男が解説します!
新規就農の方。農業に興味のある方。
ぜび読んでください!
農家は休めない?休むべきではない?
前回のブログで、僕は「ナスの奴隷」だという内容を思い切って告白しました!
その記事がこちら。
思っていたより反響が大きく、様々なご意見をいただきました。
賛同してくださるような意見が多かったのですが、
中には、
「農家は休みなく働けって言うな!農業のイメージが悪くなるだろ!」
「あなたみたいな農家が奴隷自慢して働いているから、新規就農者が集まらないんだ!」
という批判もいただきました。
貴重なご意見、ありがとうございます。
ただ、こういったご指摘や批判に対して、イマイチ主旨が伝わってなかった部分もあります。
なので、今回の記事で補足をさせていただきたいと思います。
まず前提として、僕は休みたければ休めばいいと考えています。
前回の記事でも書いた通り、仕事をしないと決めた日でも午前中は毎日ハウスに行っていますが、
午後は、疲れていたり予定があったら休んでいます。
ハウスに見に行くだけという日や、半日仕事という日もあるということです。
(ナスの農繁期の冬~春にかけては休めないですが…)
なので、強制的に週7で働いているわけではありません。
僕にとっては効率が良く自分に合っていると思っているので、このような働き方をしています。
むしろ、‘‘残業自慢‘‘や‘‘休んでない自慢‘‘はやめるべきと本気で思ってます!
「休んでない自慢」する‘‘ブラック農家‘‘はだめ!
「農家なんて休むべきではない!休まず働くのが農業だ!」
「それができないなら新規就農するな!気合いが足りんわ!」
という農家さんがいるとするならば、断じてその方には反対!
強制的に毎日働いても生産性は上がりませんし、休みたいのに休んでないのであれば、そんな慣習は疑うべきです。
経営者ならば結果が出ない責任は自分にあるので、休めなくても仕方がないでしょう。
しかし!
家族や従業員にまで、休みなく働くのを強要することは絶対に許されません!
そんな農家がいたら、さっさと潰れてしまえばいいとすら思います。
もし、今現在農家や農業法人に雇われていて、休みなく働かされている方がいるのであれば、
今している作業を放り投げて、労基署に駆け込んで告発してください!
そういう‘‘ブラック農家‘‘が「農業は休めない、休むべきではない」なんていう農業のイメージを定着させてしまっている原因です!
ブラック農家についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
週4日で、楽して、○○○○万円は可能か
「週4日で利益が出したい!」
「海外セレブのような生活をしながら農業がしたい!」
こういった働き方を農業に求めて新規就農する方もいるかもしれません。
ビジネス書や農業本には、仕事の効率化や早期リタイヤ(FIRE)などのタイトルの本が出ていて、どの本の内容も、
「仕事を効率化、雇用したり機械を導入して自動化して、ラクをしよう!」
ということが書かれています。
僕も参考になる所は取り入れています。
毎日農園に居なくても機械や従業員で仕事は回り、自分の仕事はメールで仕事の進捗を確認するだけで終わり。
‘‘究極の悠々自適農業‘‘とでも言いましょうか。
そんな悠々自適農業が可能か不可能かで言えば…
不可能ではないです!
実際にそういう働き方をしている先進農家さんがいる以上、可能性はゼロではないでしょう。
しかし…ここからが大事なところなので、メモを取ってください!
どんなカリスマ経営者や篤農家の方だったとしても、始めから悠々自適農業を確立できた人はいません。
理想の悠々自適な農業を確立するまで、
とてつもない努力をされていて、常軌を逸するような働き方をしているはずです。
そして、壮絶な苦労や努力はあまり語られず、本には載っていないことが多いです。
言葉になっていない行間には、常人の何倍も、想像を絶する修羅場を超えてきているはずです。
悠々自適農業までの道のりは、不可能ではないけど長く険しい。
というのが僕の見解です。
資金も栽培技術もほとんどない新規就農者で、そこまでの成功ができる方はほとんどいないと思います。
アラブの石油王の息子とかでない限り、新規就農からラクができるなんてことはないんです。
NO pain , NO gain . (何かを犠牲にしなければ、何も手に入らない)
仕事ばっかりの生活で、仕事中毒になっている人を‘‘ワーカホリック‘‘と言います。
ワーカホリックとは – コトバンク (kotobank.jp)
ワーカホリックの人の人生が幸せとは言えませんが、悠々自適農業を目指すのであれば、
新規就農して軌道に乗るまで「ノーカホリック」にならないといけない期間は絶対にあります!
No pain , No gain .(何かを犠牲にしなければ、何も手に入らない。)
農業経営が軌道に乗ってから、それぞれのクオリティオブライフを追求していけばいいのではないでしょうか。
まとめ:結果が全て、結果を出して語り合いましょう。
いかがでしたか?
今回は
「農家は休めない?」
というテーマで書きました。
農家にもそれぞれの仕事観がありますが、農業が好きで休みなく仕事ができてしまう「ノーカホリック」の人も少なくないです。
自分の意志で、それこそテレビゲームで遊ぶ子どものように、一日16時間とか平気で働いている人は農家でもいます。
そういうつもりで、農業を選択した人が多いでしょうからね。
仕事観が違う人も中には当然いますが、否定はしませんしそれはそれで素晴らしいことだと思ってます。
このブログでも何度も繰り返して書いていますが…
農業は結果が全てです。
一年だけでなく、毎年継続して結果を出し続けている農家さんが評価されます。
毎年利益を出し続けてこそ農業です。
利益が出ない農業は、農業ではなく家庭菜園です。
厳しい言い方かもしれませんが、ジャンルが違います。
「週4日〇時間しか働かなくても、稼げる農業をしてやる!」
「オレはメールで仕事の進捗確認をするだけの、悠々自適農業を目指すんだ!」
大いにけっこう!!!ですが、まず結果を出してください!
結果を出してない方の「ありがたい講釈」なんて、正論だとしても聞きたくないです!
もし悠々自適農業で成功したら、僕はその方の本も買いますし、講演会にも行かせていただきます。
偉そうなことを並べてますが、僕だってナス栽培を始めてまだ4年目の弱小農家です。
No pain , No gain .
この言葉を地で行くように、泥臭く這いつくばって。
明日からもナス栽培、頑張りナス🍆
最後まで読んでいただきありがとうございました。