「もっと農業売上を上げたい!」
「従業員を雇って大きくしたい!」
「作業効率を上げたい!」
私を含め、どの農家さんも農業経営に関しての悩みはつきません。
ただ悩みが漠然としすぎていて、何に手をつけていいか悩んでいる農家さんが多いかと思います。
そんな中小農家の現場の悩みを解決するヒントになっている本があります。
今回は
「東大卒、農家の右腕になる。」
を読んで参考になったことを、実際に農家で生計を立てている私ナス男の実践例も交えて紹介します。
農家の方はもちろん、
農業に興味のある方やビジネスのヒントが欲しい方、
はぜひ読んでください!
東大卒、農家の右腕になる
この記事の内容は、阿部梨園マネージャーの佐川友彦さんの著書
「東大卒、農家の右腕になる。」
参考にして書いています。
この本は、現場を知らないエリートコンサルが上から目線で農業に提言しているお話ではありません。
佐川さんや阿部さん、現場のスタッフさんが実際に梨園の現場で努力して改善を積み重ねたノウハウが載っている本です。
現場目線からたたき上げたノウハウが集まっているので、取り入れやすいものも多いのが特徴です。
また本の前編では、筆者の佐川さんの農園に携わるまでの経緯や、畑違いの仕事にもがき苦しみながらも進んでいくストーリーが書かれています。
東大卒と言われるとカンペキ人間なのかという先入観がありますが、
大きな挫折を乗り越えてきた方で、どこか人間味を感じますし親近感が湧きます。
内容の全てを書くことは出来ないので、
気になった方はぜひ手に取ってご覧ください!
言語化、数値化して管理する
「改善ノウハウ100」という帯通り、農業経営の改善のためのたくさんのノウハウが書かれていますが、
本書で大きくページを割いて書かれているのは、
「作業や収量を言語化、数値化して記録する」
ことの重要性かと思います。
数値化の具体例
- その作業は何日何時間かかったか、
- 何日にどのくらい収量が採れたか
- それぞれのパートさんの作業時間と労務管理、
言語化の具体例
- 経営ビジョン、
- 作業指示書、
- パートさんの些細な気づき、
これらはだいたいの肌感覚や経験で決めている農家さんも多いです。
しかし、これらの作業を言語化、数値化して記録していくことで、来年度以降の栽培にそのデータが活用できます。
「そんなこといっても、農業は経験が大事だ!」
と思われる方もいるでしょう。
農業経験をたくさん積むことが大事で、昔は10年以上研修が必要と思われていた時代もありました。
確かに経験が大事なのは間違いないです。
ですが、今の農業は経験を数値化して適切な対処をすることで、初心者でもいきなり高収量を達成することが可能です。
農業を始めて数年の初心者の方がベテラン農家さんより収量が多い。ってことは最近の農業ではけっこうある話です。
「勘ピューター」は常にアップデートしないといけないし、できないのであれば捨てないといけません!
詳しい記事はこちらから。
まずは「記録」すること
「そうはいっても、全ての農家が記録するパソコンがあるわけじゃないし、畑やハウスに置ける環境ではないでしょ~。」
確かにそうです。
ほとんどの作業がパソコン1台でできてしまうハイスペックなハウスを全ての作物の農家が持てるわけではありません。
そういう場合の私ナス男のおススメは、紙に書くことです!
記録して積み重ねて来年度以降に生かすことが大事なので、デジタルかアナログかはここではたいして問題ではありません。
別にデジタルでなくても、アナログ的に記録してもいいわけです。
ちなみに、僕は毎日農業日記を書いています。
詳しくはこちら。
まとめ:すぐに結果が出るわけではない
いかがでしたか?
今回は
「東大卒、農家の右腕になる。」
の参考になったことを紹介しました。
一つ断っておきたいのが、
すぐに売上が上がったり結果が出るわけではないということです。
即効性のある改善策は、実際の現場にはほとんどありません。
あるとするなら、その作物の栽培方法や技術の変更くらいでしょうか。
地道にコツコツ改善を積み重ねていくことが、農業経営を良くする近道なんですね。
勉強になりました!
僕も言語化、数値化できていないことがたくさんあるので、この本を少しずつ改善していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。