「農業=JA出荷」が消費者の方が思い浮かべる一般的イメージだと思いますが……、
実は、若くて意欲ある農家や最高級の品質の作物はJAを離れて別の販路で売られています。
私の地域のJA以外でも、JA出荷をやめて他の販路に切り替えたという話を聞きます。
実は、現場では「JA離れ」が進んでいる!?
ということ今回は、
「農家のJA離れが進んでいる理由について」
をテーマに、JA離れが起きる理由2つと、今のところJA出荷100%のナス男の今後の展開について書いていきます。
①価格に納得できないから
一番は、野菜の価格に納得できないからですね。
市場の相場で野菜の取引価格が決まってしまう作物が多いので、安い時は農家は苦しいです。
ウクライナショックで資材や肥料費などは、ここ数年で経費も一段と増しているので、
- 少しでも高く売りたい!
- 価格を安定させたい!
- 自分で価格を決めたい!
と考える農家が増えるのは、自然な流れだというのが私の意見です。
自分で価格を決めるのも大変なのですが、今後長期で自分の農業経営を考えた時に、JAだけにこだわってられないですからね。
②JAの部会と方向性が合わないから
JAの部会と自分のやりたい販売が違って、その隔たりが大きくなってJAを離れるというのもよく聞くパターンです。
変化の早い時代に合わせて、JAの部会の栽培や販売戦略も改善していかないといけないのですが……
自分の意見と違う農家も当たり前にいますし、部会を変えたいという熱意があっても、反対派に押されてしまうことは想像できるかと思います。
就農前に、これだけは覚えておきたい!農家が教えるJA出荷のデメリット4つ | 農業生き残りブログ (otikoborenouka.com)
これは大所帯の部会になればなるほど、なかなか改善にスピード感がないという傾向にあります。
「部会を改善するのがこんなに大変で面倒なら、いっそのことJAから離れて自分でやった方がいいや!」
と思うのは、意欲ある若手の農家に多いような気がします。
そりゃあ、子どもや今後の長い人生がかかっている農家は、「今のままでいいや。」という意見を聞いてられませんからね。
③最高品質の野菜は、別の販路で売った方が儲かるから
JA離れは農家だけではありません。販売する野菜もJAとは別の販路に売るケースがあります。
例えば、私の地域のナスの場合。
幅がありすぎるナスは、逆に等級が落ちるんですよね。
太くて重さもあって立派なナスに見えるんですけど、最高品質にならないというもどかしさ!
- 「太いナスが好みだと言ってくれる消費者に向けて、産直に出すなどした方がいいや!」
- 「他の普通にいいナスだけ、今まで通りJAに出荷するか。」
- 「他の農家よりこだわりがあるのに、JA共選で他と一緒にしてほしくない!」
こんな感じで、一部のいい品質の野菜もJAから離れる流れが進んでいるのです。
ナス男の今後の展開
じゃあJA離れが進んでいるのをふまえて、今現在JA出荷100%私が今後どのように立ち回っていくべきなのか。
結論としては、数年先までは、まだJA出荷だけだと思います。
理由は3つあります。
①まだまだJA出荷の優位性はあると思うから
他の販路よりも、私の地域ではまだまだJA出荷の優位性メリットはあると思っています。
- 選果場があるから出荷調整が省ける
- 販売価格も、満足ではないがちゃんと栽培できれば利益は出る
- 部会内で栽培技術や情報を共有できる
- 栽培面で、まだまだ自分でできる改善がある
JAに言いたいことはあるけれど、自分で改善できることをまずはやっていくというスタンスです。
②部会の役員になって、自分が動かす立場になる
来年度は、おそらく私もナス部会の役員になる予定です。
「JAの部会は変えられない!」と散々書きましたが、それでも言いたいことは言うし、変えられる所から変えていきたいと意気込んでいます。
農家も一部の作物も流出してしまうことは、JAにとって大損害だと思うんですよね。
やっぱり、努力して結果も出している今後を担う若い農家が、ちゃんと意見できるように少しずつでも改善していくべきだと思うんですよね。
③農業以外にやりたいことがある!
完全に私だけの問題なのですが、農業以外にも時間をかけて作りたいものがあるんです。
それが、このブログをより内容のあるもの進化させること!
まだ構想段階ですが、今年中には動き出したいなあと目論んでいる最中です。
だから、他の出荷先を探して営業もして…という時間は取れないだろうと思っています。
(いずれは私もJA以外の販路も考えなくてはいけないという課題意識はあります。)
今年の優先順位は、販路探しよりも農業生き残りブログの充実!
まとめ
今回は、
「農家のJA離れが進んでいる理由について」
というテーマでした。
JAを離れるのはまだまだ先…と書きつつ、いきなり方向転換する可能性もゼロではありません(笑)
何せ、吹けば飛ぶ零細農家ですからね。なりふり構わず生き残りますよ!
最後までお読みいただきありがとうございました。