どうもナス男です。
ブラック企業を一年で辞めたのち、愛知県でナス農家をしています。
今回は
「就農したい人に知ってほしい、農業の残酷な現実3つ」
について書いていきます。
農業に興味がある方!新規就農しようとしている方!
農業を始める前に、この記事を読んでぜひもう一度自分の心に問い直してください。
それでもやりたいなら、力強く一歩を踏み出してください。
1、新規就農者の35%は、定着せずに辞めていく現実
いざ農業を始めたものの、全員が農家として定着するかというとそういうわけではありません。
新規就農者の離農率は2019年の調査では35%あります。
農業は他の産業よりもリスクが高いし安定しないと理解したうえで就農したとしても、営農が継続できるかどうかはまた別です。
予測できない災害やコロナ禍などの状況もありますし、努力や根性論ではどうしようもないということもあります。
それよりも問題なのは、新規就農者の方のリサーチや覚悟が不足しているケースです。
「新規就農すれば補助金が出るじゃん!」
「サラリーマンはもう嫌!田舎に移住して楽してお金を稼ぎたい!」
こういった安直な考えで、新規就農してしまう方も残念ながらいます。
そんな甘い考えでは、農業では成功できません!
補助金が出るにしても、初期の設備投資などでほぼ消えます。
就農して始めの頃は売上がほぼないなんてこともあり得ます。
脱サラして移住したからと言って、心穏やかに生活出来る保証はありません。
田舎特有の人間関係であったり、地域の役回りだったりが合わない人は遅かれ早かれ去っていきます。
どれも移住者や自治体に事前にリサーチや相談をすれば、就農前に分かることです。
あなたのしたいことは本当に農業でしょうか。
人生のムダにならないように、もう一度慎重に考えてみてください。
農業はコスパ悪いよ!楽して稼げる仕事なら他を探した方がいいよ!
2、責任を全て背負う現実
農家になる=経営者になるということです。
小さくても一国一城の主です。
規模は違えど、極端に言えばIT社長とも一緒です!
一番上の立場である以上、全ての責任を負わないといけません!
栽培管理から、経理、雇用、戦略まで全てです!
個人的にはこれはかなりつらくて、「孤独」をめちゃめちゃ感じます!
このブログでは何度も言っていますが、農業は外的要因の影響をモロに受けるのでなかなか安定しません。
- 栽培がうまくいかなかったり
- 台風などで作物がだめになったり。
- 価格暴落で売り上げが伸びなかったり…
収穫間近で台風が来て、売り上げがパー…なんてことは結構な確率であるんです。
売上が立たなかったら?もちろん収入は激減、最悪0です。
サラリーマンではないので、毎月安定して給与が出るわけないですし。
もしも何か失敗した時、サラリーマンなら、会社や上司のせいにできるかもしれません。
給与も減らないでしょう。
そんなクレームや言い訳は自分に返ってきます。
文句を言ったところで一円も返ってきません。
「家族や研修先の師匠に相談しながらやればいいじゃん。」
と思う方もいるでしょう。
たしかに家族に悩みを打ち明けられたり、研修先の師匠にアドバイスをもらうこともできます。
しかし、アドバイスはもちろんくれるでしょうが、助けてはくれません。
決めるのはあくまで自分!
その決めたことに責任を持つのも、自分しかいないんです。
結局最後は自分一人で、悩みぬいて進んでいくしかないんです。
この孤独に耐えられないと、農家には向いていません。
3、儲かる農家は一握りという現実
農家の中には規模拡大して、何億っていう売上がある農家もいます!
ランボルギーニだったり、フェラーリだったりが車庫に並んでいる農家も!
まさに農業ドリームです!
でもそんな農家は本当にごくごく一握りです。
僕を含め、大半の農家は儲かっていません。
「ただ野菜を作って売れば儲かる!」
という時代はバブル期にはあったらしいです。
僕の地域でもキャベツ農家が儲かっていたので「キャベツ御殿」ならぬ立派な豪邸がバンバン建ったらしいです。
今では考えられないくらい羨ましい時代ですね…
バブルが崩壊した今の日本で「ただ適当に野菜を作って売れば儲かる!」という考えでは利益は出ません!
詳しくはこちらの記事で。
- 従事者の高齢化、
- 放棄地の増加、
- 3K産業と呼ばれるくらいのイメージの悪化
- 外国産の輸入との闘い
- 少子化で食べる人、量が減る
課題が山積みの農業。
利益を出して生き残るためには、しっかりとした栽培戦略が必要です。
栽培技術や努力はもちろん、運も必要でしょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は
「就農したい人に知ってほしい、農業の残酷な現実3つ」
を紹介しました。
- 一生農業で生きていく覚悟はありますか?
- 経営者になって責任を自分で背負う覚悟はありますか?
- 栽培戦略はありますか?
- 最悪首くくる覚悟はありますか?
これらの覚悟があるか、もう一度自分の心に問い直してみてください。
それでも農業がしたいという方は、まずこちらの記事を読んで見てください。
過激な表現になりましたが、そのくらいの覚悟がないと農業はできません。
僕も危機感を持って、明日からもナス栽培頑張りナス🍆
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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