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農業を始めるなら!農業簿記を勉強しよう!

農業について
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「経営の数字?苦手だなあ…どんぶり勘定じゃダメ?」

「確定申告の時に、売上と経費と利益だけ見ればいいんじゃないの?」

「簿記なんか知らなくても、ガンガン働けばその分だけ出るでしょ!!勢い!」

粉飾決算のイラスト

ちょっと待った!農業経営を把握するためには、簿記の知識は必要です!

ということで今回は、

「農業をするなら!農業簿記を勉強しよう!」

というテーマで、農家の僕が農業簿記2級の資格を取った経験や感想を書いていきます!

新規就農の方、農業に興味のある方はぜひ読んでください!

農業簿記とは?

農業簿記とは、日本ビジネス技能検定協会が主催する資格の一つです。

(日商簿記の資格がある方は、内容は被りますので必要ないかと思います。)

だけど農業を始める予定で、今から簿記を勉強するなら「農業簿記」がおススメ!

より農業に特化した勘定科目や実際に農業経営で出てきそうなケースが、問題として出てくるからです。

リンクを載せておきますので、この記事を読んで興味を持ったらそちらのページもご覧ください!

電卓で確定申告を計算する

「畑仕事に忙しいし、疲れてるよ!」

「肉体労働がほとんどの農家が、今さら簿記の勉強をするメリットはあるの?」

と思われるかもしれませんが…

メリットはかなりあります!

ちなみに僕は農業簿記2級まで合格しました。

資格を取った今、改めて農業簿記を勉強してメリットだと感じたことを、順番に紹介します!

メリット①農業経営の改善点が分かる、経営判断ができる。

農業簿記の知識があると、数字を見て農業経営の改善点が見えてきます!

どんぶり勘定でも、感覚でどのくらいの売上があれば利益が出るかくらいは分かってきますが、

具体的な数字が分からないと、具体的な改善点は分かりません。

自転車操業のイラスト(男性)

例えば、300万円の農業機械を買おうと検討していたとします。

  • 体が楽だから
  • 効率がよくなるから
  • みんなこの機械を持ってるから

高額な機械設備投資をするには、上記の理由だけではとてもじゃないけど怖くて買えません!

農業簿記の知識があると

  • 何年かけて償却するのか
  • 一年の減価償却費(一年で経費計上できる額)はいくらか
  • 減価償却分だけ売上を上げるには今よりどのくらい収量を上げる必要があるのか

が分かります。

これらの数字から、

十分投資分が回収できる見合った投資なのか、それとも必要ない投資なのか、

という経営判断ができます。

メリット②簿記の知識を日常に生かせる

農業簿記を学ぶことは、日常でもメリットがあります!

例えば、自分の栽培している野菜一個当たりの利益が分かるので、自分だけの「仮想通貨」でモノの価値を換算ができます!

僕の場合、ナスを栽培しているので仮想通貨「ナス」を使ってモノの換算をします。

ナス1本の利益は、25~30円くらいですので、この仮想通貨「ナス」は1ナス=25~30円くらいの通年レートということになります!

自分だけの仮想通貨に換算して何がいいのかというと、モノの価値がより感覚的に分かるようになるんです!

例えばコンビニでペットボトルを買いたくなった時、仮想通貨「ナス」ではいくつ分か換算します。

ペットボトルは150円。

150円の利益を出すためには、ナス5、6本は必要です。

5,6本のナス通貨を得るためには、

花びら取り~手入れ~収穫

までの工程でどのくらいの労力と時間が必要なのかが肌感覚で分かるようになるんです。

自分が栽培している野菜なので、身に染みて分かるはずですよね?

また、高額なモノを買う時のモチベーションにもなります。

例えばプライベートで車を買い替える時。

300万の新車が欲しいのであれば、「ナス」換算では約10万本と同じ価値です!

「10万本…かなりの価値だ…だけどその分頑張って採って、絶対新車を買い替えてやる!」

と目標が具体的になった分、より努力するようになると思います!

メリット③日々の帳簿付けや確定申告などの理解が深まる

簿記を勉強しないと、自分で帳簿付けや確定申告が出来ないかというと…

そんなことはありません。

簿記の知識がなくても、帳簿付けや確定申告はできます!

手で書いてそろばんで計算する時代ではないので、クラウド会計やPCソフトに日々の取引を入力するだけでだいたいのことは終わります。

税理士さんにお願いして委託報酬を払えば、自分は領収書を集めておくだけでよくなります。

「なんだよ!じゃあ農業簿記なんて必要ないじゃん!」

ヒステリックに子供を叱るお父さんのイラスト(躾)

と感じるかもしれませんが、

  • 複式簿記のシステム
  • 農業で使う勘定科目
  • 損益計算書や貸借対照表(財務諸表)の見方

これらの農業簿記の知識は持っておいて損はありません!

会計ソフトを使うにしても、財務諸表や複式簿記の基礎知識がある方がより理解は深まります。

税理士とも帳簿付けや確定申告の代行としてだけではく、より突っ込んだ話もできるようになります!

ちなみに、今は僕は税理士さんに帳簿付けと確定申告をお願いしています。

まずは農業簿記3級を勉強しよう!

ここまで読んでいただいて、農業簿記に興味を持った方!

まずは3級を受けてみることをおすすめします!

おススメする理由は、

教材費が安くて、比較的簡単だから!

3級なら、教科書と問題集を買えば独学で合格が狙えます。

しかし、基礎の基礎から教えてほしいという方は、DVDもセットで買うのもいいと思います。

教科書、問題集、解説DVDが全て入って8100円。(税込み)

試験料1650円も含めても、10000円を下回ります。

自分の知識や農業への投資と思えば、お手頃な価格だと思います。

合格率も約70%と難しくはないです。

「数学Ⅲのテストで0点を取ったこともある僕が、簿記なんてできるのか!?」

と不安もありましたが、(笑)

いざ勉強を始めてみると、計算問題はあまり出てこなくて、むしろ借方貸方をわけるパズルに近いかなという印象です。

僕は勉強時間は55時間くらい、仕事終わりに約1か月一日2時間くらいを農業簿記3級の勉強にあてました。(独学)

このくらいの時間が確保できれば、全くの簿記初心者で学力も良いとは言えない僕でも合格ラインに乗ります。

まとめ:農業簿記を勉強しよう!

いかがでしたか?

今回は

「農業をするなら!農業簿記を勉強しよう!」

というテーマで書きました。

農業を始めたいと考えている方は、新規就農の前に簿記の勉強するのがいいと思います!

理由は、

いざ自分で農業を始めてしまうと、嫌でも栽培のことで頭も体もがへとへとになってしまうから!

そうなると集中して勉強ができません。

就農の準備と同時並行で、前もって計画的に勉強をしていくといいでしょう!

将来設計をする人のイラスト(男性)

最後に一つ言わせてください。

農業簿記の資格を取ったからといって、農業の売上が上がるわけではありません。

税理士や農業経理士を目指すわけではなく、農家をしている限り資格は必要ないです。

そして、3級は誰でも合格できますので履歴書に拍がつくわけでもありません。

ですが、勉強して身についた知識は日々の生活や農業に必ず活きてきます。

農業簿記は農業高校や農業大学校、一般の大学の授業でも習うので、社会人として知っておいて損はない知識だと思います。

この記事を読んで、農業簿記に興味を持っていただけたらうれしいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。