「農業経営を効率よくしたい!」
「農業の売上を安定させたい!」
と、農業を始めるにあたっては誰しもこう考えると思います。
プロの農家として生計を立てるための、農業の基本かつとても重要なことの一つ。
今回は、
「脱・農業初心者!農業経営に欠かせない出荷量予測をしよう!」
というテーマで、農家の僕ナス男が解説します!
これから就農される方や、農業に興味のある方はぜひ読んでください!
出荷量予測の重要性
そもそも出荷量予測とは何かというと、
- いつ
- どの作物が
- どのくらいの量を
出荷できるのかを予測して、さらに出荷先に報告することです。
ナスやトマトの果菜類……〇〇本、〇パック、ケース
キャベツや白菜など葉物野菜……〇〇㌔や〇箱
(出荷先によって異なる)
といった具合です。
「出荷量?そんなもん採りだしてみないと分からんわ!出たとこ勝負よ!」
という農家もいるかもしれません。
確かに正確な出荷量は、収穫をしてみないと分かりません。
ナスなどの果菜類は大まかな予測は出来ても、その日に収穫してみないと正確な出荷量は分かりません。
しかし、大まかでもいいので出荷量予測を立てることは、農業経営に大きなメリットがあります!
その理由は大きく2つあります。
- 安定出荷には必要不可欠だから
- 作業の予定が立てやすい
順に解説します。
1,安定出荷には必要不可欠だから
出荷量予測が大事な理由の一つ目は、出荷量予測は安定出荷には必要不可欠だからです。
このブログでは、何度も安定出荷の重要性を取り上げた記事を書いています。
声を大にして言いたいことは……
味よりマーケティングより、とにかく安定出荷が野菜のブランドを作るのです!
毎日決められた量を出し続けることで、取引先からの信用やお客さんからの認知が高まります。
ある程度の出荷量予測を立てて前もって報告することで、出荷先も事前に準備や販売戦略が立てられ、販売を有利にすることができます。
ちなみに僕が栽培しているナスでは、だいたい1週間~2週間先までを前もってJAに報告します。
2,農作業の予定が立てやすい
2つ目のメリットは、農作業の予定が立てやすいことです。
大まかにでも出荷量予測出来ていれば、
- 作業工程の管理
- パートさんのシフト管理
- 自分の休日の設定
などの作業の予定が立てられます。
作業の予定が立てられれば、自分もパートさんも分かりやすく働くことができます。
出荷量予測を立てずただ闇雲に働くより、効率や作業時間は大幅に改善されるでしょう。
出荷量予測のコツ
「出荷量予測が重要なのは分かったよ!じゃあ実際どうやって予測するの!?」
「正確に出荷量を予測するコツはないの?」
出荷量予測は、データと経験がモノを言います!
では、データと経験を積むにはどうしたらいいか。
①農業日記を毎日書く
②毎日畑やハウスを観察する
僕はこの2つを進めています。
①農業日記を書く
出荷量予測のコツの一つ目は、農業日記を書くことです!
- 気温や天気
- 日々の作業や作物の状態
- 気づいたこと
これらをその日の出荷量と一緒に毎日書き溜めていくことで、データになります。
先進農家への第一歩!農業日記を書こう! | 就農成り上がりブログ (otikoborenouka.com)
「そんなこと言っても、毎年気象条件が違うから意味ないんじゃない!?」
と思われるかもしれません。
確かにその通りですし、農業日記を書いてもすぐに効果が出るものではありません。
しかしすぐには効果が出なくても、数年経って過去の日記を見直した時に効果を実感できるはずです。
- 過去の気象条件はどうだったか
- その時にどういう考えで行動したか
- その結果、出荷量はどのくらいだったか
積み重ねた過去のデータや経験を応用して、少しずつ出荷量予測ができるようになるでしょう。
②毎日観察する
2つ目は、毎日観察することです。
もう少し詳しく言えば、ちゃんと畑に足を運んで、自分の目で見て時には触ることが重要です。
面倒とも感じられる地道な観察を怠ると、収穫時期を間違えて適期に収穫することすらできなくなる可能性もあるんです!
例えばスイカ。
〇月採り
開花後に○○日で収穫できる
ここまではパンフレットやウェブ検索をすればすぐに分かりますが…これだけでは判断材料不足です!
スイカは手で叩いてみて、その叩いた音で収穫適期を判断しないといいスイカは収穫できません。
調べた情報だけでなく、自分の目と感覚で出荷量と収穫時期のズレを修正することで、より精度の高い出荷量予測が可能になります。
農業は臆病者ほど成功しやすい!?ビビりながら農業をしよう! | 就農成り上がりブログ (otikoborenouka.com)
まとめ:出荷量予測は難しい……でも大事!
今回は
「脱・農業初心者!農業経営に欠かせない、出荷量予測をしよう!」
というテーマで書きました。
とにかく出荷量予測は大事!
とは言っても、野菜は工業商品とは明確に違い、自然を相手にする商品なので簡単ではありません。
僕もまだまだ完璧には遠く、だいぶ誤差が出てしまう日もけっこうあります。
意識して地道な日々の農作業の積み重ねるしか、出荷量予測の精度を高める方法はないです。
僕ももっと正確な出荷量予測ができるように、頑張りナス🍆
最後まで読んでいただきありがとうございました。