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農薬を減らそう!IPMという考え方

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どうもナス男です。ブラック企業を一年で辞めたのち、今は愛知県でナス農家をしています。

家庭菜園で野菜を作っていると、どうしても害虫や病気の対処に困ることがありますよね?

「できれば農薬は使いたくないし、でも放っておけばもっとひどくなるかも…」

家庭菜園の方に限らず、農家を常にこんな感じで葛藤しています(笑)

そんな時に参考になるのが、この「IPM」という考え方です!

今回は

「なるべく農薬を減らす!IPMという考え方」

というテーマです。

農家にとっては基本中の基本の考え方で、どの農家さんもいくつかは実践しています。

  • 家庭菜園をしている方!
  • 新規就農の方!
  • 農業に興味がある方!

ぜひ読んで参考にしてほしいと思います。

そもそもIPMとは?

Integrated Pest Management

の略です。

要するに、総合的な病害虫管理という意味です。

要するに、

「利用できる全ての方法を使って、効率的に経済的に病害虫に対処しようぜ!」

っていう考え方です。

病害虫の予防は、何も農薬を使うだけではありません。

1、耕種的防除

近年の品種改良や技術の進歩で、病害虫に強く、耐性があるような品種も出てきています。

そういう品種を選ぶことで、病害虫のリスクを減らせます

例えばほうれん草。

ベと病の耐性がある品種を使うことで病気のリスクが減らせます。

ナスでも耕種的防除はできます。

ナス栽培では、青枯れ病という要注意の病気があります!

青枯れ病は一度かかってしまったら最後!

効く農薬はなく、その株をひっこぬいてしまうしかありません。

土の中にいる細菌が原因なんですが、なかなか細菌を退治することは難しいんですよね。

このやっかいな青枯れ病に耐性のある台木があります。

こういった台木を使うことで、青枯れ病のリスクを軽減することができます。

病害虫の耐性のある種や苗を選ぶだけ、という点では

一番楽な防除方法かもしれません。

2、物理的防除

病害虫の原因を物理的に取り除く方法です。

ハウス栽培では、ハウスの中で作るだけで、害虫の飛び込みを防げます。

換気にも目の細かい防虫ネットが張ってあって、飛び込みを防いでいます。

もっと簡易的な物理的防除としては、粘着テープでしょうか。

ハエ取り紙みたいなものです。

特定の色に反応して、ぶつかった害虫を捕まえます。

マルチも物理的防除に入ります。

土は細菌や病原体がたくさんいるので、雨の日は泥がはねて作物に病原体が飛び散ります。

マルチを敷いて泥はねを予防することで、病気のリスクを減らせます。

手で取る

害虫を見つけたら、手で取って捕殺すること!

これはタダなので、毎日観察してテデトールを積極的にしましょう(笑)

ただし、テデトールだけで完璧に防除しようとすると、かなり難しいです。

一匹いたら、確実にもっといます!

見つけてないだけなんです。

くわしくはこちらの記事で。

3、生物的防除

害虫を食べてくれる天敵を使うことで、害虫の被害を抑える方法です。

代表的な天敵はタバコカスミカメ!

ナス栽培の2大害虫の

  • アザミウマ
  • コナジラミ

を捕食してくれます!

ナス栽培の強い味方です。

タバコカスミカメについて、詳しく書いた記事があります。

詳しくはこちら。

その他にも、いろいろな種類の天敵がいます。

こちらの外部サイトでより詳しい一覧がありますので、参考にしてみてください。

テントウムシとアブラムシのイラスト

4、科学的防除

科学的に防除する方法です。

つまり農薬を使うということ!

家庭菜園の方は抵抗のある方も多いかもしれませんが、

いざというときには迷わず使いましょう!

手遅れになってモノにならない…なんてことも。

なるべく農薬を減らすには、初期の防除がものすごく大事です

耕種的防除、物理的防除、生物的防除を考えてみて、

それでも抑えきれないなら、科学的防除迷わず農薬を使うべき!

野菜栽培を楽しくするために。

まずはちゃんと収穫できる状態までもっていきましょう!

収穫の成功体験を積み重ねて、科学的防除を減らしていくという段階を踏んだ方が初心者の方はいいと思います!

まとめ

いかがでしたか?

今回は

「なるべく農薬を減らす!IPMという考え方」

について書きました。

新規就農の方や家庭菜園をされている方の中にも、農薬を使うことに抵抗がある方もいらっしゃるかと思います。

しかしなるべく農薬を減らすには、初期の科学的防除をためらってはいけません!

まずは収穫まで持っていく、そして成功体験をすることが家庭菜園や農業を継続するポイントです!

農薬の散布のイラスト

農薬を使えば収穫までできる確率は格段に上がりますし、正しく使用すれば農薬も安全です。

農薬に関する正しい知識は、AGRI FACTさんのこちらのページで詳しく解説されています。

ぜひご覧ください!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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