「よし、農家になろう!就農だ!」
そう決心したあなたへ、僭越ながらアドバイスを送るとすれば、
ついやってしまいそうになることですが、やってはいけないことがあります。
今回は
「農業を始めたいと思ったとき、やってはいけないこと」
という話を、実際に農家で生計を立てているナス男がお話しします。
補助金を当てにしてはいけない!
農業にはいろいろな補助金が出ていますが、
それらの補助金を当てにした農業計画を立ててはいけません!
例えば農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)の補助金。
新規就農者に対して、ものすごく手厚い補助が出ています。
条件を満たさなくてもらえなかった僕としては、羨ましい限りです!
詳しくはこちらから。
新規就農の方にとっては、現金はどれだけあっても足りなく感じると思います。
なので、もらえる補助金はもらっておいた方がいいとは思いますが、
一方で注意も必要です。
1、途中で農業をギブアップしたら、税金なので返済義務があります。
実際の農業経営の厳しさを肌で感じて、農業をあきらめてしまう人もいる。
また、補助金の内容は今後もますます厳しくなっていくことも考えられます。
税金に対して世間の目が厳しくなっているので、
内容の厳格化は覚悟しておくべきでしょう。
2、就農当初の計画書は特に厳しめに立てましょう。
補助金がないと成り立たない計画書なら、甘すぎます!
そんな計画書に、融資はおりません。
「補助なしでは利益が出ない!」
と言われても…
計画書でしか判断できないので、そもそもそんな農業は成り立たないと見なされます!
農業を始めるということは、経営者になるということと同じです。
農業は他の産業と違って、天候などで利益は安定しませんし、
簡単に赤字になるときはなります。
本当に農業がしたいのか、補助金を使うかどうかは、もう一度自分の心の中に聞いてみるべきでしょう。
農業の補助金に関しての詳しい記事はこちら。
否定やバカにしてくる友達に相談しない!
これから農業に挑戦することを否定したりバカにしてくる友達に、就農の相談をこれ以上するのはやめましょう!
農業のことが分からないそんな友達?に就農の話をしても、的確なアドバイスは聞けません。
そんな人に、
「失敗するからやめとけ!農業は儲からないぞ!」
そう言われたら就農を止めるんですか?
その程度の覚悟なら、辞めた方がいいです。
人生かけて挑戦すれば、普通からはみ出すことになります。
普通からはみ出すのを嫌う人たちとは、距離を取らないといけません!
ばかにされたって、笑われたって、最悪うまくいかなくたっていいじゃない!
自分だけの人生、今の自分の時間を精いっぱい生きましょう。
「ずっとつるんできた友達なんだぞ!?友達は必要だ!!」
と思われるかもしれませんが、
新規就農を成功させるために必要なのは友達ではなく、同志の存在です。
僕が言う同志とは、一緒に苦労して一緒に努力して成り上がる存在です。
農業で同志になる存在は、
その地域の先進農家さん
同じように苦労している新規就農の仲間
です。
先進農家さんは自分にはない経験をたくさんもっていて、刺激にもなるし参考にもなります!
同じように苦労している新規就農の方とは、同じ悩みも多いです。
同志は必要不可欠!
親と対立してはいけない
就農するときに、親とは対立は避けた方がいいでしょう。
一生に一度の大勝負になるであろう新規就農で、信頼できる人は一人でも多く必要になります!
親は融資の際に、保証人になってもらうことが多いですよね。
自分のやりたい農業を理解して協力してもらうことで、難易度はだいぶ下がります。
もちろん親に対して腹が立つ時ももちろんあるし、反対されるときももちろんあります。
その場合は、プレゼンで納得させるしかないし、やっぱり結果で示すしかないです!
そして結果はすぐには出ないだろうから、その場合はもう努力と熱意でカバーするしかない!
赤の他人の場なら、前述したとおりに距離を置くべきなんですが、血がつながっている親となると話が違ってきます。
一番厄介な存在ですが、切っても切れない関係なのは言うまでもないこと。
それならいい関係性になるように持っていくのが得です!
農業についての調べすぎ勉強しすぎ
最後は意外かもしれませんが、本格的な研修すら始める前に農業について調べすぎ勉強しすぎは逆効果になる可能性もあります。
このブログのような弱小ブログをわざわざ探して見に来てくれている方は、勉強熱心な方が多いように思いますが、
そのような方が就農前に学ぶことにお金や時間を使いすぎると、頭でっかちになって動けなくなったり、勉強して準備することにお金をかけすぎても目的を違えてしまいますからね。
これは私の失敗事例ですが、就農前に東京の農業のセミナーに行ってみたり、大阪の農家の集まりに出てみたりしてました。
今振り返れば、勉強した気になって満足していたかっただけだったような気がします……
まだ就農もしてないのに6次産業化や労務管理の話を聞いても、役に立つのはだいぶ先の話ですし、
わざわざ作物作型が全く違う農家に遠くまで会いに行かなくても、SNSで簡単につながれますからね。
違うステージの篤農家の方と名刺交換したところで、今すぐ役に立つわけではありません。
農業の本は数冊買っても1万円以下ですし、今どきYouTubeでも優良な情報はタダで手に入ります。
「本格的に研修というより、農業をとりあえず体験したい!」
のであれば、まずは家庭菜園や農家のバイトから手軽に始めるのがいいでしょう。
あとのことは、走りながら足りない所を補っていくくらいでもいいかもしれません。
私は「農家を目指す前にやっておくと役に立つこと」という記事も書いていますが、
ぶっちゃけこの5つですら、就農してからでもやろうと思えばできますからね(笑)
あとはもちろん、最低限の作物や作型の勉強は必須です!
それがある程度決まらないと、就農計画も立てられないし、どのような研修をしていいかも決まりませんからね。
こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
いかがでしたか?
今回は
「農業を始めたい、新規就農したい!そう思ったときにやってはいけないこと」
というテーマでした。
僕自身、融資を受けてナス栽培を始めて3年が経ちました。
今回紹介した内容は、あの時の自分に聞かせてやりたいくらいです(笑)
なんとか農業を辞めずに、この記事を消さずにすむように…
上手くいかないことだらけですが、もがき苦しみながらも売上を上げて、これからも頑張っていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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