農業に興味はあるけど、どんな作物や販路がいいのか分からない!
農業で成功するコツが知りたい!
農業に興味を持った方は、まず最初にこのような悩みにぶつかるはずです。
このような悩みの解決策の一つが、「いろいろな農家さんを訪ねること」です。
ということで今回は、
「就農前にいろいろな農家さんを訪ねよう!」
というテーマで、農家の僕ナス男が解説します。
これから就農される方や、農業に興味のある方はぜひ読んでください!
ナス男の訪ねた農家
僕はキャベツ中心の露地農家として親元就農しましたが、今現在はハウスで促成ナス栽培をしています。
「ハウスを建てて、施設野菜で勝負しよう!」
と決心してから約一年かけて、同じ地域のいろいろな作物の農家さんを訪ねたり働かせてもらったりしました。
他産地から行くと情報流出などの問題もあり、断られることもあるので
トマト、ミニトマト、ナス、イチゴ、小松菜、ほうれん草、水耕レタス、ラディッシュ…など。
JA出荷をしている方もいれば、直売中心の販路に売っている方もいました。
最終的にその中から施設ナスのJA出荷を選んで作物転換をしたのですが、
十人十色の様々な農業を実際に見たり体感したりしたことが、今の僕の農業の基礎になっています。
農家さんを訪ねるメリットは大きく4つあります。
早速紹介します!
メリット①農業の成功例に触れることができる
メリットの1つ目は、「農業の成功例に触れることができる」ことです。
長年農家をしている方たちは農業で生計を立てている先輩であり、ある意味成功者とも言えます。
農業の成功例にたくさん触れることで、どんな農家にも当てはまる成功法則のようなものが見えてきます。
- 栽培戦略
- 努力
- メンタル
- 経営
規模や販路や作物が違えど、成功している農家さんは考え方が似ているんです。
そうして苦労して見つけた成功法則は、自分が将来どんな作物を選択してどんな販路に売ろうが役に立つはずです。
メリット②就農計画や目指す農業像が具体的になる
メリットの2つ目は、就農計画や目指す農業像が具体的になることです。
就農計画を農政やJAの方と話す時は、作物や販路に具体性がある計画を持っていくべきです。
農業に転職!就農は経営計画で9割決まる! | 就農成り上がりブログ (otikoborenouka.com)
いろいろな作物や販路の農家さんの実際の現場を体感することで、自分に合った作物選びや販路の参考になります。
ちなみにあらかじめ言っておきますと、誰でも確実に儲かる作物や販路はありません!
……なんていう誰でも楽に儲かる作物なんてマジでないんです。
「誰でも楽に儲かる!」って詐欺によく使われるフレーズですし…
再現性が高ければ高いほど、価格や価値は下がるはずですよね。
- 就農時の資本金
- 時間の猶予
- 農地の利用や条件
- 地域の特産物
- 他産地の動向
- 作物の将来性
各々で違う条件を考慮して、最終的には自分に合った作物は自分で決断するしかありません。
大事な決断の時、ネットの情報だけでなく実際に自分の目で見て感じた一次情報はすごく貴重で重要ですよね。
いろいろな作物の農家さんの現場や作業体験をしていれば、
「あ~やっぱり違う作物とか販路の方が良かったかなあ…」
という後悔や迷いは確実に減るでしょう。
メリット③いろいろな作物の勉強になる
メリットの3つ目は、いろいろな作物の勉強になることです。
就農時には作物を絞って狭く深く追求していくことになりますが、広く浅くだったとしてもいろいろな作物について知っておくことはこれから農業をしていくことにおいては役に立ちます。
僕は今はナス一本の農業ですが、他の作物の栽培から学ぶこともたくさんありますし、現場の実践例からアイディアが閃くこともあります。
いざ自分で農業を始めてからでは、栽培に手一杯になるのでなかなか他の農家を訪ねる余裕は少なくなるので、就農前は広く浅く農業を学ぶチャンスでもあります。
ちなみに狭く深く作物や経営を学ぶには、やっぱり同じ作物の先進農家さんの所へ視察に行くことがいいでしょう。
結局、百聞は一見に如かずなんですよね。
メリット④本当に農業がしたいのかを自問自答する材料になる
メリットの4つ目は、本当に農業がしたいのかを自問自答する材料になることです。
農家の僕から言わせてもらうと、
残念ながらネットで調べた農業と実際の現場の農業では、情報にかなりの剥離があります。
- 農業は儲かるのか
- どのくらい大変なのか
- サラリーマンより精神的に楽なのか
ネットなどで調べるだけではあまりにも浅く、実際に現場を見たり体験したりしないと誤解していることはたくさんあります。
就農する時には資金や時間を投じるわけなので、本当に農業がしたいのかを何度も自問自答しないと大損するかもしれません。
「やっぱり農業は向いていないな…」
と気づいてそこで辞められれば、資金や時間の損はほぼ0で済みます。
本格的に就農してからでは投じた資金や時間がもったいなく感じて辞めにくくなり、マイナスを膨らませることもありますからね。
農家さんを訪ねる時の注意点
メリット満載の農家さんへの訪問ですが、注意してほしいこともあります。
しっかりアポを取る
農家さんを訪ねる時は、事前にアポをしっかり取ってください。
農家さんは暇ではありません!
いきなり来られても仕事を止めるわけにもいかないですし、見せたくない企業秘密の設備や情報もあります。
他産地への訪問は断られることもある
就農予定地以外の地域の農家さんを訪ねるのももちろんアリだと思いますが、情報流出に敏感な農家さんもいるので、訪問を断ることもあります。
ライバル産地に情報を渡すことになりますからね。
全員が断るというわけでなく、もちろん訪問を受け入れてくれる農家さんも多いです。
同じ地域だけしか訪問してはいけないルールはないので、何かを学びたいという気持ちがあればどんどん連絡を取ってみてください。
まとめ:いろいろな農家さんを訪ねよう!
今回は
「就農前にいろいろな農家さんを訪ねよう!」
というテーマで書きました。
就農前の準備段階から、農業は始まっています。
いい準備をするための一つとして、いろいろな農家を訪ねることを僕はおススメしていますよという内容でした。
ネットの情報や固定概念で絞られた選択肢だけでは、特に新規就農の方は決断するのに不安が残ると思います。
自分で納得して決断した農業をするために、今回の記事が参考になれば嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。