販路などの売り方や作物作型、栽培方法は関係なく、稼いでいる農家や地域のトップレベルの篤農家には共通点があります。
弱小農家の私との間には、いかんともしがたい差があることを、改めて痛感する毎日です。
ということで今回は、
「稼ぐ農家は他と何が違うのか!?10年農業をして気づいた、稼いでいる篤農家と弱小農家の私との決定的な違い」
というテーマで弱小農家の私ナス男が解説します。
①探求心がすごい!
稼いでいる農家の共通点の1つ目は、農業に対する探究心がずば抜けていることです。
- 論文を読んだり、
- 他の作物からヒントを得たり、
- そこからさらに試行錯誤したり、
栽培技術に関しては、誰だって経験すれば試行錯誤の材料は見つかりますし、ある程度の反収や品質までは到達するはずですが、
篤農家の方たちは経験が豊富だけでは説明がつかないほどの栽培技術があります。
どの農家にも探究心はありますし、私も現状を少しでも良くしようと色々と調べてみたりするのですが、
篤農家の方はそのレベルはすでに通過している感じなんですよね。
結局、「農業経営に行き詰った時は栽培に立ち戻る」っていう農家、多いじゃないですか?
私ももっと栽培に時間とお金をかけなければ!
②情報のアンテナの張り方がうまい
2つ目は、情報のアンテナを常に張っているところです。
飲み会の席や出荷の時の雑談などでも、情報のアンテナを張っていて、その取捨選択がうまいです。
私が特に感じるのが、JAや種苗店などで他愛もないような井戸端会議をよくしているところ。
「日中から余裕があって羨ましいな~!さすがは篤農家ですね!」
という感じで篤農家の方に聞くと、
「日中に油を売っているように見える?いやいや、これもちゃんとした仕事だよ。」
「農地や病害虫、離農しそうな人の情報……こういう新鮮な情報を得ることも仕事のうちなんだ」
このような、ちゃんとした理由があることも分かります。
そして私は知っています。
日中に雑談している分、篤農家の方たちは早朝からバリバリ働いていることを!
やっぱり、働き方も他の農家とは違うし凄いです。
③度胸と器が大きい!
3つめは、度胸と人としての器が大きいことです。
「自分の器以上には会社は大きくならない」とはよく言われますが、
やっぱり稼ぐ農家は、人間性も度胸もすごい!
私の地域に、「就農して10年で売上3億達成」した凄腕農家がいます。
普通はこんなスピードで規模拡大できないですよ!?
- 何度も融資を受けないといけませんし、精神がきついし、
- 露地栽培であれば、農地が集まったとしても広い耕作面積を手掛ける農機が何台も必要だし、
- 施設栽培であれば、何億という投資を短期間にしないといけないし
この異次元の成長スピード、農業をしている人ならこの異次元さと度胸の凄さに気づくと思います。
私も4000万円ほど融資を受けてお金を借りてナスのハウスを建てましたけど……
この規模でも心臓バクバクで、契約書に印鑑を押すときに手が震えましたからね。
日々の環境でメンタルが鍛えられていて、自分の農業に自信があって、予期せぬトラブルも時には強引に乗り切る。
そんな度胸と器を手に入れたいものです。
④農業が好きだから、モーレツに働ける!
やっぱり稼いでいる農家は、自分の農業が好きで、だから人より働いても苦じゃない方が多いです。
日中雑談するために早朝からモーレツに働いて、暗くなるまで働いています。
篤農家の方の中でイヤイヤ農業をしている方、おそらくいませんね。
そんな姿を見ていたら、「そりゃあ儲かっているよね。」と周りに納得させるレベル。
- クーラーの効かないハウスや畑は暑いし、
- デスクワークと違って肉体労働は疲れるし、
- コンクリートを歩くのと土のを歩くのは全然違うし、
- 何より気力が持たないし
8時間労働とよく言われますが、農業で8時間働くって全然楽じゃないですからね!
ただ私の調べでは、今は農業大好きマンでも、昔から農業が好きだったわけではなさそうですね。
働くのも辛かった方が、苦労して試行錯誤して、自分のやりたい農業に形を変えていったからこそ好きになったという方もいます。
私は……農業が好きかと問われると……サラリーマンが嫌で農業に逃げてきた身ですし、今もそこまで大好きではないです。
生きるための手段としての農業という感じでしょうか。
もっと農業を楽しめるように。稼いで働きやすいように改善しないといけませんね。
まとめ
今回は、
「「稼ぐ農家は他と何が違うのか!?10年農業をして気づいた、稼いでいる篤農家と弱小農家の私との決定的な違い」
について書きました。
私は数字上でも人間としてもまだまだ弱小農家です。
篤農家の方々と、売上以外にも差があるのは感じています。
少しでも篤農家の方に近づけるように、これからも努力していきます。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。