「量と質、どっちが大事!?」
ビジネスやスポーツ、いろいろな分野で議論になることですよね。
量と質。
農業の場合、じゃあどっちが大事なのか!
実際に農業で生計を立てている私ナス男が解説します!
結論ですが、どっちも大事なのは言うまでもないことですが、
まずは圧倒的に「量」が大事です!
農業はスポーツと似ている
量も質も最終的にはどっちも大事なんだけど、農業ではまずは圧倒的な「量」が大事です。
そういう意味では、農業はスポーツと似ています。
昔、私が野球部の友達に
「ヒットの打ち方教えて!」
と、ふわっとしたへたな質問をしたところ、
「直すところがありすぎるから、とりあえず素振り1000回やろうぜ!」
と返されました(笑)
この記事を書きながら改めて思い返すと、ホントその通りだなと感じます。
野球部の友達は、僕が質を上げるアドバイスをもらうほどの基礎体力がないことを見抜いて、技術を教えてもうまくいかないと判断したんでしょう。
まず素振りの量をこなしてこそ、自分で分かる技術もあります。
農業も一緒。
まずは量をこなすことで、質の向上のヒントが見えてきます。
農作業は「量」が大事!
農作業の場合、まずは圧倒的に「量」がモノを言います。
農作業は単純作業、肉体労働がほとんどです!
頭の中でいろいろアイディアを考えたとしても、体を動かさないことには仕事は何一つ進みません。
正しく現状を把握できていて、仮説も正しくたてられているのならば、
頭の中の考えやアイディアは、さっさと試してみるべきです。
農作業は、行動量で経験や知識をカバーできることが本当にたくさんあります!
例えば病害虫の発見。
初心者で知識はあまりなくても、頻繁に畑やハウスの観察に行く人の方が、ちょっとの異変に気付きやすくて成果は出やすいです。
何かがおかしいと異変に気づけば、あとからその病害虫を調べればいいことなので!
車の運転と一緒ですね。
初心者マークがついているうちはビビりながら慎重に運転しますが、慣れてくると気の緩みから事故を起こしやすいです。
ビビりながら仕事をすることが、農業では大事な意識です。
農作業の質は経験や知識を積み重ねていくことで生まれます。
特に新規就農の方やこれから農業を始める方は、質の高い効率のいい働き方は分からないはずです。
設備投資や機械も十分揃ってないはずなので、もう量でカバーするしかないです!
とにかく一年を通して実際に農作業をやってみて、経営成績を見て初めて効率の検討が出来ます。
ベテラン農家さんは当然ながら、量をこなしてきています。
何十年と農業で生計を立ててきているので、実績や経験もあり、質も高いです。
その方たちと、僕ら新規就農者を一緒に考えることに無理があります。
ベテラン農家さんや先進農家さんに追いつくには、
量をこなした上で、新しい技術や機械設備投資を取捨選択して、積極的に取り入れていくしかありません。
質の低い野菜は売っちゃダメ!?
次は収穫した野菜の質の話です。
経験や知識不足、または異常気象や災害などで、納得のいくレベルの野菜にならなかったとします。
そういう野菜は捨てたり自家消費するんじゃなく、どこかしらに収穫物を売るべきです!
納得いくレベルの野菜にはならなかったとしてもです!
自分の作った商品を売りに出してお客さんの評価を受けないと、何も分かりません!
それに、カンペキな栽培ができることなんかありません!
ベテラン農家さんでもありません!
だったら多少質が悪くても、規格外品でも訳あり品でもなんでもいいので商品として売りに出すべき!
そして、お客さんの声や評価をもらうべきです!
売れ残ったときの悔しい思いも、量を重ねてこそ分かることですよね。
失敗を重ねて、そこから改善策を考えればいいです。
「野菜は質が悪いものは売っちゃだめだ!」
「俺は高級野菜の栽培を目指してるんだ!だから質の悪い商品はイメージダウンだ!」
直売をメインに栽培されている方ならそういう意見もあるかと思います。
そんな方は、他の出荷先に規格外として出せばいいかと思います。
もしくは自分で加工品にして商品にしてしまうか。
JA出荷なら、規格外でも出せるのでどんどん出さないと損です!
農業の失敗なんてしょっちゅうあります。恥ずかしいことでもなんでもない!
なるべく廃棄にならないように工夫して、対価として少しでも売上を上げることを考えましょう!
まとめ:量が質を作る
いかがでしたか?
今回は
「農業は、量か質、どっちが大事!?」
ということを解説しました。
農業は量が質を作ります。
まずは圧倒的な量をこなすことで質の向上が見えてきます。
「じゃあ農作業や作物の質を上げれば、楽ができるか!?」
というと、そんなわけもなく…
先進農家さんやベテラン農家さんでも、常に量をこなして毎年質を高める努力をしています!
常に農業一年生!
努力し続けないと沈んでいってしまうのが、農業の定め。
一生もがき苦しむ覚悟があれば、ぜひ一緒に農業で成り上がりましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。