「これから就農しようとしているけど、なんか不安…」
「親元就農でつまづきやすいポイントってあるの!?」
これから就農しようとしている方は、どういうところでつまづくか、失敗しやすいかが知りたいのではないかと思います。
ということで今回は
「これから農業を始めようとしている方に捧げる!僕の農業失敗談」
というテーマについて、実際に就農した僕ナス男が失敗談を語ります!
この記事を読んで、失敗しやすいポイントを事前に知っていれば、失敗を回避しやすくなります。
これから就農しようとしている方や農業に興味がある方に読んでいただきたいです!
ナス男の親元就農
僕はもともと祖父母が農業をしていて農地があったので、親元就農の部類に入ります。
くわしいプロフィールはこちらから。
今はナスのハウスを建てて、独立のような形で農業をしていますが、
現在のナス栽培に落ち着くまではものすごく失敗がありました。
僕だけでなく、おそらく誰しもつまづくであろう失敗も多いと思いますので、
これから就農しようとしている方の参考になればと思います!
失敗談①:農業に対する覚悟不足
1つ目は、農業に対する覚悟不足での失敗です。
逃げるようにサラリーマンを辞めて祖父母の農業を手伝い始めた時、僕は農業をなめてました。
サラリーマンの働き方とは違い、農家は基本的に休みもなく地味な単純作業ばかりです。
毎日変わり映えのない(ように見えていた)単純作業の連続に、
「オレならもっと効率よく稼げる!農業に革命を起こせるんじゃない!?」
と調子に乗って本格的に就農しました。
しかし、現実は厳しく…全く儲かりませんでした!
(そもそも簡単に儲かってしまったら農家はみんな金持ちですが)
いざ就農してみると、休むと作業が遅れていき、それが売上減につながることにようやく気づきました。
そして地味な単純作業こそ、農業では省くことのできない重要な作業が多いということも実際に作業してみてから気づきました。
「ここまでやって、この利益…時給換算でいくらになっちゃうんだ!?」
という感じで、就農したことを後悔して涙した時期もあります(笑)
これから就農しようとしている方の中には、僕のように農業なめてる方はさすがにいないでしょうが…
本当に自分が人生を懸けてやりたいことは農業なのかは、何度も問い直した方がいいでしょう。
農業よりも初期投資が少なくて、稼げる職業はいっぱいあります!
失敗談②:農地拡大の失敗
2つ目は、農地拡大の失敗です。
就農当初は、祖父母の農業経営の中心である露地野菜の面積を増やして売上を伸ばそうとしていました。
理由としては、祖父母の農機や土地、技術をそのまま生かせる(借金しなくていいじゃん!)というのが一番ですが、
農家の高齢化が進んでいて、農地は手に入りやすい(簡単に規模拡大できるじゃん!)から割と簡単に拡大できるものだと勘違いしていました。
しかし、僕の地域は農業が盛んで、耕作面積は簡単に増やせない状況でした。
いい農地はすでに借りられていて、空いているのは条件の悪い農地ばかりでした…
水はけが悪かったり、雑草ボーボーだったりすると、栽培が難しくて赤字になることもありますからね。
耕作面積が増えない=たくさん栽培できない=売上が増えない
ということ。
「このままではいつまで経っても利益は増えない…」
露地野菜での規模拡大に限界を感じ、ハウスを建てて施設野菜を作ろうかと迷いに迷っていた時期でした。
失敗談③:販路の失敗
3つ目は、販路の失敗です。
「JAだけに出荷していてはダメだ!産直にも野菜を出して、自分の販路を作ろう!」
と就農して数年は意気込んでいた僕。
自分の実力を試すため、そして販路を増やすために、自分で作った野菜を産直に売りに行っていました。
売上も立てられたし、自分の名前で野菜を売ることも学べたので得るものは多かったのですが…
僕にとっては、産直は合っていませんでした。
詳しくはこちらの記事で。
JAにはJAのメリットがあって、産直には産直のメリットがあります。
そのメリットを最大限生かすための栽培戦略を立てないと、利益は出ません。
ちなみに、今僕はナスを100%JA出荷しています。
失敗談④:パートさんの採用の失敗
4つ目は、パートさんの採用の失敗です。
今うちのハウスで働いてもらっている4人のパートは、みんないい人ですが、
過去に何人かは雇ってしまって後悔したような人もいます…
仕事が遅いとかではなく、人間性に問題がある方で…
雰囲気を乱すような言動、陰口を叩いて派閥を作られかけました。
さすがに我慢できなくなり、丁重に辞めていただきました。(その時にもボロカスに言われましたが…)
「Think CIVILITY」という本の中で、
礼儀の欠いた人間は会社に多くの損害を与えるということが書かれています。
当時の僕は「農家は人手不足」というイメージがあったので、多少面接時に違和感がある人でも焦って雇ってしまっていました。
礼儀を欠いた人は一人も入れてはいけない!
妥協するくらいなら、自分が残業して働いた方が100倍マシだ!
と、この本を読んで改めて感じました!
失敗談⑤:ナス栽培の失敗
5つ目は、ナス栽培の失敗です。
ナス栽培を始めて4年が経ち、その間に数えきれないほど失敗しています。
成長のために必要な失敗や、しょうもない小さな失敗もありましたが、
大損害を出した大大大失敗もあります。
ナス栽培で一番の大失敗は…害虫の初期発見が遅れて、大損害を出したことです!
初期発見が遅れると、取り返しがつかない損害につながります。
この事件で、より一層、ビビりながら農業をするようになりました。
まとめ:就農前に回避できる初歩的な失敗は避ける
今回は
「これから就農をしようとしている方に捧げる!僕の農業失敗談」
というテーマで書きました。
まとめると、こんな感じです。
「失敗は成功の元」とも言いますし、避けられない失敗ももちろんありますが、
農業に対する覚悟不足やリサーチ不足からくる失敗は、絶対に避けなければなりません!
時間とお金のムダ、人生のムダになってしまうかもしれませんからね。
農業に対する覚悟と準備ができていて、それでも就農しようとしている方は、もう同志です。
利益を出し続ける農業経営を目指して、一緒に農業を盛り上げていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。